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ラスベガス3日目NAB初日

 いよいよ、NAB2008のエキシビジョンが開幕しました!
 まずは、ホテルのバフェで腹ごしらえをしてから、MGMグランドホテルに移動、モノレールに乗り込みます!

 ……いきなりとんでもない大行列です。
 この行列待ちなどで、MGMで少々散財(^^;


 ようやく会場に到着!

 ご存じの通り、ラスベガスコンベンションセンターは世界最大のコンベンションセンターなのですが、そこに収まりきらず、周囲のホテルのコンベンションルームまで利用してNABイベントは執り行われます。
 日本の建物でわかりやすくで言うと、有明ビックサイトに幕張メッセを足して、その間をパシフィコ横浜でつないだ感じで、隣に帝国ホテルをくっつけたような会場規模。
 はっきり言って、一日で回りきれる面積ではありません。(というか、開催全期間中使っても、全ブース回るのは物理的に不可能)
 参加者数が、日ごとの合計延べ人数でなく事前の入場バッヂ発行実数で14万人以上(日本風に延べ人数で大げさに言えば、エキシビジョンだけで延べ60万人くらい、カンファレンス込みで70万人以上の延べ人数です)。そしてそのほぼ全員が放送と映像、音声などのプロ。考えれば考えるほど馬鹿みたいなイベントです。(ちなみに、入場バッヂ一個、2万円くらいします(^^;)
 とはいえ、実はこれでもAvidとAppleという二大企業が撤退し、だいぶ規模が縮小してしまった方なんですけれども。


 会場では、様々な放送用ソフトウェアやハードウェアの新製品が発表されています。
 うちの会社としては、メインのツールである、Autodesk 3ds maxのブースをまずは見学。

 ぽろっと聞いた話では、今年から、maxをNABで、MAYAをSIGGRAPHAで発表していく形になるみたいですね。


 3ds max 2009の目玉の機能の一つが、この、テクスチャマップの新しい貼り付け方。

 スプラインや平面など、他のオブジェクトの形状を貼り付け、それに合わせてテクスチャを変形させる機能で、これがあれば、例えば曲がりくねった道路に張り込むテクスチャなども、一切歪むことなく自然に貼り付けられるわけです。
 他にもいくつか新機能があり、例えば、2008以降に搭載のオブジェクトブラウザが強化されて実用的になっていたり、あるいはメンタルレイ機能が強化されて、1枚のフレームを4台までのマシンで(追加ライセンスなど無しで)ネットワークレンダー出来たりなど、凄い機能が満載です。
 maxのメンタルレイの強化といえば、何かと時間のかかるファイナルギャザー機能が強化され、ファイナルギャザーだけの事前レンダーや、レンダリングウィンドウ上からのレンダリングオプションの変更とプリセットの記憶などが可能になったのも、大きな進化の一つでしょう。



 Autodeskのブースを出た後は、なんだかやけに小さくなったAdobeのブースを見学し、その後はあちこちをふらふら。
 会場の各所で、カンファレンスのようなものが開かれているのも、日本のこの手のイベントには無い光景ですよね。



 その後は、SONYさんのブースへ。


 大型液晶マスモニ(マスターモニター)に力を入れているようなのですが、23インチやら48インチやら、CGプロダクションが色味調整に使うにはでかすぎるのが大問題。
 フルHDマスモニが必要になってきたので購入を検討しているのですが、そもそも、ラックに入らないマスモニって、実用性はどうなんでしょう?
 CRTマスモニの復活もないようですし、どうしたものやら悩みます。
 せめて17インチサイズくらいでデスクサイドにおけるコンパクトなマスモニであれば嬉しいのですが。


 そして、会場をまたふらふら。
 音響機器コーナーには、なんと、HDオーディオの商品見本として、HDオーディオ組み込み済みのBMWが置いてありました(笑)

 会場の外、ヒルトンホテル側には、ロックの教祖、エルビスプレスリーの銅像が。

 それに合わせたわけでもないのでしょうけど、会場の空いたスペースではコンサートも開かれていたりして。

 で、三脚などの見本も数多くあるのですが、これはなんと、着る三脚(というか、一脚?)。
 実際に付けているところを見ると、まるでパワードスーツです。

 なんでも規則規則で無理に整然とさせたがる日本のこの手のイベントと違って、ごちゃ混ぜ感がビジネスの原動力となっている感じですよね。


 その後は、業務用可搬カメラ最大手、THOMSONさんのブースへ。
 ここは、日本からもグラスバレー、カノープスの両子会社が参加しているので、日本語案内なども充実していて非常にフレンドリーです。
 人出も多く、不況でお葬式のようなブースもある会場の中、一番盛り上がっていました。

 日本のメディアの方々も大活躍!
 それにしても、右耳にブルートゥースヘッドセット、左耳に録音装置を挟み、その上から翻訳機をかけた姿は、まさにサイバーパンクです。それでも一人で楽々取材をこなす姿は、さすがは大先輩。
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 それにしても、こうした取材は本当に大変なんですよね。私自身もたまに取材や記事執筆もやっているため、本当にそれを痛感します。
 日本は、こうした現地取材にはメディア自社の人間を出さず、私のような中小企業のスタッフなど、外部の人間を使っています。そのため、厳しい条件の中での仕事を強いられることも多いのです。
 戦争や紛争が起る度に、無名の会社やフリーの日本人ジャーナリストの方が亡くなられていますが、あれもこうしたメディアの体質の結果なのです。そうした痛ましい事件のたびに大手メディアの振りかざす自己責任論なども、まさにこうした体質からの責任回避に他なりません。
 日本のメディアは、電波法や新聞雑誌の発行許認可などの様々な許認可に守られ、官僚のクラスメイトの一流大学出身者の仕切る、既得権益者側のエリート組織に過ぎないんですよね。本来の、無学でハイエナでパパラッチでそして自由と庶民の絶対の味方であるメディアの姿とは、酷くかけ離れた存在なのです。
 大手メディア本社の方々にも、国内の安全なところで与党担ぎの記事やニュースばかり書いている暇があったら、少しは命の大切さや労使問題、本当のジャーナリズム、許認可保護からの離脱の必要性というあたりを考えて欲しいのですが。
 NABやSIGGRAPHで見る、他先進国での社会の木鐸としてのメディアとの大きな違いに、毎年愕然とします。


 さて、気を取り直してTHOMSONさんの続きを。

 ネット配信などが広まるにつれて大事になってくるのが、コンテンツ自身に持たせるコピーガードやセキュリティの機能。
 このブースでは、人の目には見えず、コピーや特定の機器を通すと見えるようになる、映像すかしの技術を扱っていました。
 続いて、北京オリンピックのカメラ提供公式スポンサーの説明。

 さすがに、チベット問題もあって、この場所だけはやや空いていました。ああいう問題の一番の被害者は、選手とスポンサーなんですよね。
 なんとか、チベットの人々の自由と人権を守りながらも、選手にもスポンサーにも被害の無い形で収まると良いのですが。

 日本でカノープス製品として名高いEDIUSは、単品の編集ツールとしてだけでなく、様々なハイエンド製品の組み込みコントローラーとしても使われているそうです。
 私が一番興味を持ったのがこれ。

 スーパーチェーンやコンビニチェーンなどで同時配信される映像などに使われている映像配信システムMediaEDGEです。
 なんと、日本でも、ほとんどのスーパーや渋谷の大型映像なども、大半がこのTHOMSONさんのシステムを使っているそうです。
 許認可に守られた日本の電波・印刷メディアではなく、こういう身近な映像にこそ、私は映像の未来を感じるんですよね。


 で、この夜。近くのホテルで定番のSONYさんのイベントが開かれました。

 なんと、ミスユニバースが登場。会場を大いに盛り上げていました。
2008-04-15_22:59-teduka::General

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