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 WHOが、豚インフルエンザをフェーズ5に再指定したようです。
http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009043001000016.html
 より一層の注意が必要でしょう。


 ただし、現段階では、先進国に住んでいる限り、全く慌てる必要はありません。
 現段階の豚インフルエンザはタミフルなどの特効薬も効き、メキシコ以外での死者数も少なく、メキシコでも、肺炎化した重症患者2000人中百数十人が死亡と、毒性的には一般のインフルエンザとさして変わらないものです。
 米国の国立衛生研究所ホームページにある去年の研究発表によると、前回のスペイン風邪の教訓からすると、むしろ、今罹患した方が安全な可能性もあるくらいのようです。


Early Pandemic Flu Wave May Protect Against Worse One Later
(初期パンデミックの波が、さらに悪い、後から来た波から守るかも知れない)
http://www.nih.gov/news/health/oct2008/fic-20.htm


 この研究によると、前回の2次大戦の遠因となったスペイン風邪でも、1918年前半の初期インフルエンザは今回同様弱毒ウィルスであり、米国、特に米軍ではそれが早めに大流行したおかげで、後から来た同系統ウィルスの強毒型の被害を免れた、というものです。
 現在の超大国アメリカを作り上げたのは米国や米軍にスペイン風邪の被害が少なかったからと言われていますから、この理論が正しいのであれば、先に来たこの弱毒ウィルスの波が現在のアメリカ一国最強の世界を作り上げたと言っても過言ではないのです。
 つまり、今回も、前回のスペイン風邪同様に、今の弱毒ウィルスの波の次に強毒化ウィルスの波がやってくる危険性は大いにあり、そうなれば、むしろ今回罹患して免疫を獲得した方がマシな可能性がある、とすら言えるのです。
 まあ、どっちにしても弱毒でも強毒でも、一切罹患しないに越したことはないわけですが。


 いずれにしても、今回の豚インフルエンザウィルスで、2009年4月末現在世界的に流行りつつあるのは弱毒タイプであり、まださほど焦る必要はない、ということが出来るのではないかと思われます。
 特に、A型インフルエンザに慣れて抵抗力のある我々日本人は、予防措置さえしっかりしておけば、まだ、さほど恐れる必要はないのではないでしょうか。
 本当に恐いのは、この次に予想される強毒化ウィルスや、それと同時多発的に出かねない新型鳥インフルエンザウィルスの方ですから。
 少なくとも、タミフルの予防的処方などがむやみに流行ることで、無意味に薬のストックを減らしたり抵抗株を作り出す事態は避けたいところです。今はなるべく治療薬のストックを蓄えてインフルエンザ確度の高い患者のみにきっちり投与し、いざ本番に備えるべき時ではないかと愚考します。
2009-04-30_06:03-teduka::General

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