Magamon's Log 航海日誌 | ホームページへ戻る |
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ちなみに時計、「あたり」でした。
30分積算計が動かない。。。
ちなみにどうも、私の持っている奴、秋山モデルで当たりかも。
1.回転ベゼルは青ではなく、玉虫色で、写真に撮ると角度によっては黒く写る
2.文字盤の各時間ごとのバーが文字盤外周の白いところまで伸びている
先の日記では私のものと同じと書いちゃいましたが、業者モデル1の奴は、私のとはちょっと違うモデルですね。(文字盤の各時間ごとのバーが白いところの手前で終わってしまっている。ベゼルも玉虫色ではない、明確な青の感じです)
理系人間のあこがれ、大宇宙。しかしそこは、大変過酷な空間でもあります。
宇宙開拓で使われるあらゆるものは厳しい検査を科せられます。
中でも、宇宙を飛行するのに必要不可欠な精密機械であり、かつ、身につけるものであるが故に手荒く扱われるものが、腕時計です。
手荒く厳しい検査をくぐり抜け、宇宙に旅立った時計はスペースウォッチと呼ばれ、その同型モデルは高い評価を得ているのです。
こうした冒険用の時計は、かつて大航海時代に船舶に積まれ、その後、GPSが普及するつい10年ほど前まで、天測で自船位置を確認するために不可欠なものでした。そして、GPSが使えない宇宙空間では、未だに現役で実用の道具として活躍をしているのです。計測機器が全て壊れてしまったアポロ11号が腕時計で自船位置を計って帰還したのは、大変有名な話です。
肺に穴を開けてベッドで暇している私にとって、大航海時代や大宇宙に思いを馳せることが出来るスペースウォッチは、まさにあこがれ。
先日時計(クロードメイラン)を買ったばかりではありますが、つい、スペースウォッチをゲットしてしまいました。
入手したのは、皆さんお馴染み、世界初のスペースウォッチにして、日本人初の宇宙飛行士もその腕に巻いていた時計です。
その名も、パリョート シュトゥルマンスキー!
……え? 知らない? 「オメガ スピードマスターじゃないの?」ですって?
いや、オメガはあくまでも「初めて月に行った時計」であって、実は、世界で初めて宇宙に出たガガーリンが腕に巻いていたのは、モスクワ第一時計工場(FMWF)製のシュトゥルマンスキーなのです。
シュトゥルマンスキーは、かつて空軍の中でも士官のみが身につけることを許された特別な時計でした。ヴァルジュー7733をベースにしたシュトゥルマンスキーは性能も非常に高く、エリート中のエリートである宇宙飛行士たちがこの時計を腕に宇宙に飛び立ったのは、一種当然のことでもあったのです。
私が購入したのは、ソビエトが崩壊し、エリツィンがロシア大統領になる、ちょうどその頃に製造された時計。
そして、日本人初の宇宙飛行士にして世界初のスペースジャーナリストでもある秋山豊寛氏が腕にしていた時計が、まさにこのシュトゥルマンスキーの同型モデルなのです。
写真を見れば判るとおり、灰色をベースに、青、赤、緑、黄色の見事なソビエト連邦空軍カラー。写真ではわかりにくいですが、かなり手荒い塗りながら、全体に実用的な格好良さが備わっています。
どことなくガンダムを思い出させるカラーリングなのは、ガンダムの地球連邦軍がソビエト連邦軍を、ジオン軍がナチスドイツ軍をモチーフとしているから、ですね。
革バンドは、ロシア地方独特の、時計本体の裏まで革が通っているタイプ。これは、高空や氷点下の環境であっても、時計の金属が皮膚に張り付かないための工夫です。
シュトゥルマンスキーのムーブメントは、POLJOT-Cal3133。これは、スイスの名作ムーブメントValjoux7733の生産ラインを購入してモスクワ第一時計工場(現POLJOT社)が独自生産をしたムーブメント。ピラーホイール式でこそ無いものの、キャリングアーム、スライディングギア搭載の本格クロノグラフであり、実のところ、今広く出回っているETA/Valjoux7750のムーブメントよりも設計性能は高いということが出来ます。(つまり、私が先日買ったクロードメイランよりも、設計だけなら上(^^;)
ちなみにこれだけの性能で、お値段は、なんと3万円以下と超お買い得。格安で高性能な機械時計なのです。
POLJOTは最近評価が高く、最新型のシュトゥルマンスキーでは6万円以上することも多いのですが、なぜか、デッドストックの新品ビンテージものの方が安いという逆転現象が起こってしまっているのです。
これは、この時計が制作された当時のソ連/ロシアの大混乱から仕上がりがかなり悪く、性能が期待できないためと言われています。(それにそもそも、物価差もあって、元々の当時の現地価格が日本円にして5000円程度とえらく安かったのです)
しかしながらPOLJOTファンの間ではこの時期の製品の人気が高く、欠陥品を「あたり」と呼んで敢えて愛用しているそうです(^^;
さて、私が買ったこの時計。秋山さん使用のモデルと申しましたが、実はPOLJOT社の資料はソ連崩壊で散逸してしまっており、正確なことは誰にも判りません。
ただ、当時の報道写真から、下記のモデルのどれかではないかと言われています。
秋山さんの当時の写真(引用サイトの一番下から飛べます)。
http://homepage.mac.com/ksugiura/watch/Sturmanskieright.html
これを見ると、灰色の文字盤で、黒(もしくは濃い青)の回転ベゼルがあるモデルに見えますが、肝心の回転ベゼル用の竜頭が見あたりません。
そして、これが当時のシュトゥルマンスキーで、回転ベゼルのないモデルを持っていらっしゃる方のブログ。
http://kenichiuji.exblog.jp/1364573
確かに似ていますが、ケースデザインが違うんですよね。この方の時計は丸いケースなのですが、秋山さんの時計は明らかに角張っているわけで。
次いで、これが、業者さんが主張する秋山モデルその1。
http://www.rakuten.co.jp/odsods/762680/765584/783207/784120/
業者さんは違いますが、これと同型のものを今回入手しました。(ベルトが私のと違うのは、軍用品であるPOLJOTならではの多様性なので笑って済ませましょう(笑))
特徴は、回転ベゼルが青いこと。ケース形状は秋山さんのものとそっくりですが、回転ベゼル用の竜頭がついている点が異なります。ちなみにこの業者さんのものは1990年製作と書かれていますが、1990年のソ連当時のものであればUSSRの文字がどこかに入っているはずですので、ひょっとするとソ連崩壊直後のモデルかも知れませんね。(私のものは、ソ連崩壊直後のモデルです)
業者さんの主張する秋山モデルその2。
http://www.vernisaj.com/ja/p_73.html
上記の私が持っているものにそっくりですが、回転ベゼルが黒である点だけが違います。
秋山さんの時計を写真で見ると回転ベゼルが黒に見えるために黒いベゼルのものなのでしょうけれども、黒と青は写真では区別がつきにくい上、旧ソ連時代の黒い回転ベゼルのモデルって、聞かないんですよね。
そんなこんなで、どれが本当の秋山モデルなのか、非常に謎に満ちているのです。このあたりが、宣伝と無関係だった旧共産国製品のおもしろさですよね。
ちなみに、かのガガーリンの着けていった時計も、シュトゥルマンスキーであるということまでしか記録が無く、実際に何を付けていったのかは諸説があります。(中には、時計は家に忘れていってしまった、などという説まであります(^^;)
資本主義社会の製品であれば宇宙に行った時計なんて、大宣伝をしてきっちりと証拠を残すはずなのですが(笑)
私の記憶が確かなら、秋山さんは当時TV中継で「離陸前に時計の竜頭が取れて、本当にこの国のロケットに乗って大丈夫なのかと大変不安になった」と言っていた記憶がありますので、ケース形状から見て、青ベゼルか黒ベゼルのモデルを身につけていて、回転ベゼルを回す竜頭は取れてしまったと考えるのが妥当でしょう。(一説には、出発ぎりぎりになってメインの竜頭が取れたので、仕方なく回転ベゼル用の竜頭をメインの竜頭の場所に移植した、と言う噂もあります)
ちなみに、以前SIGGRAPH日記でも書きましたが、日本人初の宇宙飛行士が毛利衛さんだと言い張る人が多いのが困るところです。
秋山さんは厳しいセレクションを突破したあとで正規の訓練を受け、国際宇宙飛行士ライセンスを取得した本物の宇宙飛行士であって、毛利さんは2番目です。TBSがお金で買った座席じゃないかという人もあるようですが、それを言ったらスペースシャトルの座席だって日本政府がお金で買った座席なのですから同じこと。仕事内容という面においても、報道と実験のどちらが上であるという優劣は付けられない、共に立派な業務内容と言えます。
しかもこれって単に、公務員の官高低民思想の現れと言うだけでなく、どうやら宗教も絡んでいるみたいです。
当時のフライトスケジュールを見ると、なぜか特定宗教系の学校との会話やカメラ操作などが入っていますし、これが単なる偶然ではない証拠に、その後もその宗教関連の人物との対談が頻繁に組まれるなど、毛利さん関連の話にはどうしてもこの宗教に密接な関係が出てくるようです。
http://www.nasda.go.jp/press/2000/03/sts99_000301_j.html
日本は自由の認められた国ですから、もちろん信教の自由は認めるところですし毛利さんの実績も認めます。ですが、だからといって歴史改ざんをして良いというものでもないですよね。(個人的には、むしろこうした改ざん行為は、毛利さんの実績に泥を塗る行為ではないかと思うのですが)
後世に間違った歴史認識を残さないよう、日本人初の宇宙飛行士であり、そして世界初のスペースジャーナリストでもある秋山さんの功績を強く主張してゆく必要があるでしょう。
ちなみに、今現在、宇宙に行ったスペースウォッチは、4種類です。
・POLJOT社(パリョート社) シュトゥルマンスキー
ソビエト連邦〜ロシア共和国製(1961年 初飛行)
ソ連・ロシアの宇宙計画に広く使用
・TAG Heuer社(タグホイヤー社) 標準ホイヤーストップ・ウォッチ
スイス製(1962年 初飛行)
アポロ計画以前の宇宙計画に使用(2番目のスペースウォッチ)
ただし、いわゆる腕時計ではなく、腕装着型のストップウォッチであった
・OMEGA社(オメガ社) スピードマスタープロ
スイス製(1969年 初飛行)
アポロ計画以降米国の宇宙計画に必ず使用
ソ連・ロシアの宇宙計画の一部に使用
月面着陸に使用された人類初のムーンウォッチは、現在行方不明となっている
・FORTIS社(フォルティス社) コスモノート
スイス製(1994年 初飛行)
ロシアの宇宙計画に公式に使用
1992年に、宣伝目的で人工衛星に積んで打ち上げられたが、その後、1994年にロシア宇宙局のスポンサーとなり、公式時計として宇宙飛行士に配布を開始した。
亀戸サンストリート前で、都バスとワゴン
車の事故がありました。 公共交通機関も、
怖いですねえ。
実は、薬の副作用でぶっ倒れてます(^^;
やはり薬は元々毒なんですよねえ。
もうヨットに1ヶ月近く行ってない。とほほほほ。
先週末、国際放送機器展InterBEE2006が開かれました。
ざっくりと報告をしたいと思います。
まず全体に、CG関連はごく少数でHDDVなどハイビジョン関連の放送機器の展示が目立ちました。
放送機器というよりも、迫る地上波デジタル化に向けてハイビジョン制作環境を整えましょう、というところに力点が置かれている感じです。
そんな中、相変わらずのイベントも。
写真は、みんなでそうしたHD対応カメラを使って撮影をしましょう、というイベントで、若い女性軍団にエアロビクスをさせて、それを据え付けられたカメラで撮影するというもの。
みんなわざとらしく胸を反らせたりして、なんだかなあ。
一番凄い技術だと思ったのが、シリコンスタジオ&SONYさんのモーションポートレート技術です。
今までも、写真から3D化する技術はありましたが、なんと、このモーションポートレート技術では、アニメキャラクターでも正面画から上下左右に動かすことが可能になるということです。
実際、たった一枚の絵が、バリバリに喋るし動くし表情を変える!
これには驚きました。
慌てて、担当の人を捕まえ、導入を交渉(笑)
パッケージ売りはしておらず技術者をつけて個別に制作をするとのこと。金額的には、ハイエンド3Dソフト5〜10本というところ。正直高いですが、本当に上下左右にキャラクターが動かせるのであれば、コスト的には見合うはずです。
ただ、残念ながら、現在の技術ではまだ、6度くらいの動きが限界とのこと。そうであるとすると、返す返すも残念ながら、弊社のコスト的には手描きの方がまだ勝る感じになってしまいます。
現状だと、予算的にはゲームキャラクターの表情付けなどに使えるかも知れませんね。
しかし、近い将来にはもっと動かすことも可能になると思われますので、それに期待というところでしょうか。というか来年には導入したいなあ。
次いでWarrior Case。
ついに出た、カメラを航空機預け入れ可能な放送機材ケースです。
ロンドンでの事件以来、最近の航空機事情を鑑みると、カメラの機内持ち込みが困難になっています。しかし、ご存じの通り飛行機の預け入れ荷物は扱いが極めて荒く、数千万円もするコワレ物であるカメラや放送機器を預け入れるには難しいところがあります。
そこで、このケース。分厚い外装と、強力なバネで中吊りになったインナーフレームが、大抵の衝撃を吸収出来るとの触れ込みでした。
先日の事件後に急いで作ったモノらしくまだ価格は未定とのことでしたが、早急な製品化が望まれるケースですね。
浅草にて入手したミッシェル・ジョルダンの腕時計です。
先日のクロード・メイランに引き続き、これまた知らないブランドです。
というわけで、軽くググってみますと、こういう経歴が出てきます。
【フランスの新鋭デザイナー「ミッシェル・ジョルダン」1950年生まれ。パリのギラロッシュやモラビート等のもとで修業を重ね、その後、イタリアでも本格的に学び、パリでブティックをオープン。斬新なデザインやアイデアが人気を呼んでいます。”時を刻む工場...過去と現在の融合”をコンセプトに、作り出される腕時計は斬新なデザインとアイデアで、世界の紳士から高い評価を受けています。】
http://www.bluek.co.jp/shop/A176/PIvB8tbu5/syolist/2183
一見すると、なるほど、すごい経歴に見えます。
……が。
パリでブティックをオープンとありますが、michel jurdainなる名前のブティックは、パリのどんな地図を見ても見当たりません。
実はグーグルですら、フランス語限定でmichel jurdainを引いてみると、該当名なし。イタリア語でも見当たらない名前です。ぶっちゃけ、イタリア人でもフランス人でも無い名前なんです。
よくよく経歴を見直してみれば、そもそも、ギラロッシュはまあ判るとして、モラビートって誰?(笑)
つまり、この経歴は、よく言えばブランドストーリー、悪く言えば嘘なのではないかと考えるのが自然だと思えるのです。
たぶん、ギラロッシュが教えていた学校の生徒を現地スタッフに捕まえて、たまたま彼の名前がミッシェルほにゃららとか、ほにゃららジョルダンだった、とかなのでしょうね(^^;
(余談ですが、これはインターネットの情報がいかに当てにならないかという好例ですね。
結局ネットの情報は、そもそもの生い立ちとして、発信側にメリットがある(つまり、宣伝か情報操作)か、あるいは学術的な利用であればインデックスとしてのメリットがある(つまり、ブンソク代わり。目次だけで中身が無い情報)か、あるいは単に個人が興味から伝聞で書いた孫引きかの、いずれかでしかないのです。
ネットで「ソースを示す」と称してURLを張りつけるのが流行っているようですが、これはほとんど無意味であることがよく判ります。もしもネット上の議論の必要性などで何らかの根拠を示すのであれば、それはあくまでも実在する元資料を示さなければ意味がありません。)
ただ、じゃあ、michel jurdainのものがイカサマだらけのひどい製品なのか? という疑問に関しては、私は声を大にして「決してひどい製品ではない」と答えます。
michel jurdainのブランド品は、費用対効果の非常に高い、優れた製品なのです。
どういうことか、と言いますと、michel jurdainの製品の数々は、基本的に中国産のものなのです。
しかし、中国産というには、かなり高価。単に中国産のものを高く値段付けをしているのではなく、すでに原価段階でかなり高価なものばかりをセレクトしているのです。日本と中国の物価差は20倍近くありますから、元々の中国でのmichel jurdainの製品の価値は、中国人労働者の月収の数倍というレベルの超高級品ばかりが並んでいる、ということになります。
そして中国系時計業者さんのブログ(http://mekatokei.jugem.jp/?eid=69)などの情報によると、michel jurdainブランドの実際のデザインは、日本の(株)エリム貿易の関連で行っているようです。
http://elim.bosnet.jp/
ホームページを見れば判るとおり、この会社は各種ブランド時計を長年輸入してきた信頼ある会社で、そこで培ったモノを見る目とセンスの高さは、実に確かなものなのです。
つまり、私が予想するmichel jurdainの正体を一言で言えば、(株)エリム貿易のハウスブランドなのであって、しかも、中国産とはいえ現地価格では最上のものばかりを集めており、これは非常に高品質のハウスブランドであるということが出来るのです。
もちろん、中国製品にフランスだのパリだのイタリアだのと適当な名前を何で並べたんだろう、という一種の怪しさはありますが、それを言ったらそもそも、例えば、ハイソな方々が大好きな独立時計師フランク・ミューラーのブランド時計だって、フランク・ミューラー自身がここ数年間フランク・ミューラーのブランド企業から退職していたという事実もあるわけで。
要するに、実際には本人は不在なのに契約上本人が作っていた扱いになって有名ブランドなんてざらにあるのです。ブランドなんて、そんなもんなんですよね。(実際、ジャンルは違いますが、私も自分の名前が出ていないけど実は私が作った作品なんて、山ほどありますし(^^;)
さて、そんなわけで、michel jurdainの自動巻き時計、EG-7322。
中国生まれの日本向け製品で、スイス生まれでも、メゾンがどうしたというものでもありませんが、なかなかの出来です。
まず、なんと背面スケルトンでありながら、表のガラス共々、両面ともに再結晶サファイヤがガラス部分にはめられています。要するに、この時計のガラスに見える部分は、実はガラスではなくでっかい人造宝石です。これは、前に買ったクロード・メイランと同じつくりで、正真正銘の高級時計の構造です。(人造宝石だから二束三文とはいえ、宝石は宝石。ガラスとは比較にならないほど高いわけです)
さらに、中のムーブメントは、無銘の見知らぬムーブメントではありますが、人造ルビーを多用した耐久性を意識したつくりで、しかも両方向自動巻きのルーターが付いています。実は前のクロード・メイランは片巻きだったりするので、ここだけ見ればmichel jurdainの方が上(^^;
クロノグラフ機能こそありませんが、時針、分針、秒針がそれぞれ独立したレギュレーター形式は非常におしゃれで、また、回転軸を分散できるため時計自体の厚みを抑えることに成功しています。
文字盤は、手作りのクロード・メイランと異なり、中国産工業製品の精密さで、まったくゆがみもありません。(いや、手作りだから高級なんですが、クロード・メイランのほうは……)
しかも、時計バンドは、高級時計御用達のD型尾錠。前買ったクロード・メイランは高級時計にあるまじきC型……
いちいち前回買ったクロードメイランと比較しましたが、正直、時計を知らない人が見れば、どっちが高く見えるかというと……(苦笑)
ともかく、michel jurdainが決して悪い時計ではない、それどころか、素晴らしい時計であることがお分かりいただけたかと思います。
これでお値段、1万円台。
ほかの中国産時計も、同程度の金額か、あるいはもっと安い価格帯で出ています。
機械式時計に興味がある人にとって、中国産時計はかなりお買い得だと言えると思います。
ただし、どうしても金属そのものの質は低いために故障率が高いのと、数年に一度のメンテナンス費用が高級品と同額程度かかってしまうということは注意が必要です。
michel jurdainはじめとする時計は、中国産だから物価差から安いのであって、実際にはこれらの時計は高級品の複雑仕様なのです。従って、機械式時計につきものの3〜4年に一度のオーバーホール(注油再調整)の際には、高級複雑時計と同額の費用がかかってしまうのは、やむをえないところなのです。
実際、中国産のトゥールビヨンを購入した人で、オーバーホール代に悲鳴を上げている人の話もちらほらと聞き及んでいます。
何しろ、元々トゥールビヨンはスイス産だと1千万円以上のもの。最近のスイス産では4百万円程度になったとはいえ、中国産トゥールビヨンの20万円前後という金額とは比べ物になりません。
当然、スイスと大して物価の変わらない日本でのメンテナンス費用は元々のスイスの金額に比例してかかるわけで(^^;
その辺も考えた上での購入計画の必要性が、最近の中国産高級時計唯一の危険性かもしれません。
まあ、うちのような貧乏一家にはありがたい時計であるのは間違いないのですが(^^;
今日は都内を走り回った一日でした。
靴下が一発で穴あきに(^^;
今まで病気で休んでいた分、仕事が溜まっているので致し方なし、です。
まず、昼、お堅い人たち系の打ち合わせ。
スーツを着て、リモアのアタッシュを片手に都心部を突っ走ります。
そんな中、素敵なインテリアのチェーン店を発見。
緑茶チェーン店の、KOOTS GREEN TEAです。
ここで、ランチセットを注文。
http://www.koots.co.jp/
うーーーん。味がぼけて感じる。。。
その後は、古い熊手を片手に浅草に。
そう、酉の市です!
一の酉は病欠せざるを得なかったのですが、何とか二の酉には社会復帰が間に合いました。
で。
その途中、新仲見世通りにて素敵な時計屋さんを発見。
その名も「ボン・マーシュ」。
ここで見つけた素敵な時計が、「ミシェルジョルダンEG-7322」。
ミシェルジョルダンとは、また知らないブランド名ですね。
まーたこいつは格好をつけて知らないメゾンを引っ張ってきて、と思われるかも知れませんが、まあ聞いてください。
ざっとネットに書かれている情報を書くとこんな感じです。
【フランスの新鋭デザイナー・ミッシェル・ジョルダン(Michel Jurdain)。パリのギ・ラロッシュ、モラビト等のもとで修業を重ね、その後ミラノのMORANGONIデザインカレッジで本格的にファッションを学びパリでブティックをオープン。斬新なデザインが人気を呼んでいます。】
http://www.bidders.co.jp/pitem/50031862
……一見ほう、と思える経歴の彼(?)ですが、どこをどう読んでも、時計師の経歴には見えませんよね。よくよく読んでみても、どうも実在感のないデザイナーです。
そう、この時計は実は、日本人が企画した中国産時計!
なんとこの浅草のお店は、中国産時計の宝庫のお店なのです!!
今まで、中国は、コピー品天国といわれていました。
例えば、ロレックスあたりではS級と呼ばれる、プロの目にも判らないほどの偽物も数多く出回っている有様です。
しかし、メジャーブランド品のコピーが出来るということは、それはつまり、実は極めて高い技術力を有している、ということなのです。
そこに目をつけたブランドがいくつか、中国で独自ブランド品を作り始めているのです。ミシェルジョルダンもそうした中華系オリジナルブランドの1つなのです。
それにしてもこのお店の取りそろえは見事でした。
ミシェルジョルダンだけでなく、ガルーチやコジモグッチなど、中国系の機械式時計のブランドは一通り取りそろえてありました。(この店に無かったのは、中国系時計最高峰のB-Barrelくらいのものです)
それぞれの時計で、スイス産であれば10万円を超えるような一流機械のものばかりがセレクトされて陳列されています。もちろんちゃんとルビーで受け軸を押さえている本物の機械式時計です。
店主さんにお話しをすると、やはり、判って入れていらっしゃるようで、それぞれの時計の特徴をずばりとお答えしてくださいました。(最初私を海外の人と勘違いして英語で話しかけられてしまったのはご愛敬(^^; 中国産機械時計に興味を持つ日本人って、まだまだ少ないですからね)
いやあ、こういうちゃんとした機械の時計が、この値段で手に入れられるというのは信じられないですよ。
このミシェルジョルダンは、妻へのプレゼントに決定(笑)
店で一番高いのを買いましたが、それでも2万円に遠く届きません。もちろんこれをスイス産で買えば、ウン十万円のもの。
しかも、しかも悔しいことに……
この時計、なんと私が先日買ったスイス産(しかも独立メゾン産)のクロード・メイランよりも、ゼンマイの巻きが比較にならないほど軽快なのです……
もちろん歩度も上々。
つまり、機械そのものの精度はスイス産に勝っているわけで。(さすがに金属そのものの質が低いので寿命は中国産の方が短そうですが)
中国がスイスを脅かす日も、そう先ではないことを実感します。
そして、時計を手に鷲神社へ。
うーん、いつ来てもいい感じですね。
今回も、自宅用と会社用に熊手をゲット。
実は私の家、祖母の代からカトリックだったりするのですが、そこはそれこれはこれ。
前の法王様も「他の全ての宗教はキリスト教へと発展する途上なのだ」と仰っていましたし、まあ問題はないでしょう(笑)
帰りがけ、鯨料理店で鯨づくしの夕食を食べて帰社しました。
これもまた旨い!
さすがに熱が上がってしまって、会社でのデブリーフィングが大変でしたが、非常に充実した一日でした。
今日は微熱が戻ってしまったので、1週間ぶりに病院通い。
またしても薬が変わりました。今度はちょっと悪い方に変更。無念。
で、問題が1つ。
錠剤の方は良いのですが、問題は液体飲み薬。
500ml入りのでっかいボトルで出たのですが、これが要冷蔵。しかも一日三回。
昼、どうやって仕事先に持っていくか悩みどころです。
しかも、これから一週間は、ほぼ外仕事ばかり続くのですよね。
とりあえず自宅にいる薬剤師に相談する予定です(笑)
主に自分向け、CLAUDE MEYLANの時計メモその2です。
今度は中身や性能編。
日本で知られていないマイナーメゾン製品を買うのは一見格好良く見えるけど、情報が無いのできついきつい。
・ムーブメントについて
まず、中身は、ETA-7751。バルジューの名を受け継ぐクロノグラフムーブメントです。
バルジューは、Valjoux。つまり、その名の通りVallee De Jouxのことで、これは、CLAUDE MEYLANの会社がある渓谷と同じ名前です。
Raymond兄弟が作り上げたValjouxと言う名前の名門ムーブメントメーカーがかつてあり、そこの設備を使ってETAグループが作っているムーブメントと言うことです。
ValjouxムーブメントはVenusムーブメントと並び、世界最高のムーブメントの名を欲しいままにしましたが、1970年代に日本の下町、亀戸・錦糸町に本社・工場を置いたセイコーのクオーツたちに敗れ去り、スイスの国策会社であるSwatchグループの一員となり、現在は、ETAと言うSwatch子会社の一部門となっています。
CLAUDE MEYLANの文字盤にも、堂々とVallee De Jouxの文字がありますが、これは、Vallee De Jouxに会社がある、と言うことと、中身が新旧のValjouxムーブメントたちであることの誇りを示したものなんですよね。
とはいえ、現在のValjoux銘のムーブメントがかつてのValjoux社のクオリティを保っているのか、と言うと、これはかなり難しい面があります。
もちろん、ValjouxムーブメントはETA社の中では特級の扱いを受け、特別なメーカーにだけ出荷を行い、ETA社のホームページですらもその存在情報が秘匿されているという代物なのですが、しかし、所詮は機械生産による大量生産品であり、かつての手作り時代の精度は出ていない、と言うのが時計マニアの意見のようです。
http://www.eta.ch/
http://www.ca.sakura.ne.jp/~chronos/dada/valjoux/valjoux.htm
ちなみに、私のCLAUDE MEYLANに載っている7751は、末端価格でムーブメントだけで5万円超え、パーツ諸々込み10万円超えの原価のようです。
http://www.ofrei.com/page240.html
http://www.ofrei.com/page1170.html
他のETAムーブメント原価がまず1万円を超えない中(というか、ほとんどのムーブメントが1万円を超えません)、確かに安価なものとは言い難い非常に高コストのものではあります。
しかし、そのように頑張っているETA-Valjouxムーブメントですが、かつてのValjoux社時代との性能差はマニアには歴然としているようです。その証拠に、CLAUDE MEYLANではValjoux社時代のムーブメントを搭載した時計を百万円前後のプレミアム価格で販売し、時計マニアたちの間で大人気となっています。
http://www.timetunnel-jp.com/1CM/CM_8670S_4761653.html
なお、名門Valjouxを打ち負かしたそのセイコーも、今は時計部門を縮小し、かつての時計大工場の跡はショッピングモール”サンストリート”に、本社跡はこれまたショッピングモール”オリナス”になってしまっています。
かたやETA社も、独占禁止法関連で他社へのムーブメント提供を大幅縮小せざるを得なくなり、スイスの機械時計にも大きな地殻変動の予兆があります。
盛者必衰を感じますね。
・時計の特徴
私の持つCLAUDE MEYLAN ref.7041 BAの特徴は、ETA-Valjoux 7751を搭載しながら、その大きさを38mmに押さえたという点に全てが集約されています。
また、バンドも、いかにもクロノグラフらしいメタルバンドではなく皮バンドを標準で付けています。
通常、ETA-Valjoux 7751を搭載した時計は、オメガシーマスターのように42mm前後が普通です。最近はデカ時計ブームですので、グリシンのように45mm越えのものも少なくありません。
しかし、CLAUDE MEYLANは時代に逆行し、クラシカルな38mmケースを選択しています。
これは、オールドムーブメントを入れても自然に見えるケースというだけでなく、クロノグラフにトリプルカレンダー、さらにムーンフェイズまで併せ持つ複雑機構でありながら”軽く小さい”というValjoux系ムーブメント本来の魅力を引き出すケースであるということが出来ます。
ただし、そのケースの美しさの代わりに防水性能は犠牲となっており、7751によくある100m以上の防水ではなく50m防水となっています。これは、ブッシュボタンやリューズをねじ込み式にするサイズ余裕がない以上、やむをえない部分であると言えます。(ヨットマンにとっては忸怩たる思いですが、乗船中はキャビンの中に大事にしまい込むことになりそうです)
せっかく買ったので、CLAUDE MEYLANの時計について色々と調べてみました。(半ば以上自分用メモ(^^;)
小さなメゾンなので、まとまった情報がほとんど無いのです。
まず、生産地は文字盤に書いてあるとおり、スイスのバル・デ・ジュー。
スイスのホームページを見る限り、かのメイラン一族の名前を出しているので、メイラン一族となんらかの関係がある会社なのかも知れません。。
http://www.claudemeylan.ch/
ちなみに、chドメインは、中国じゃなくってスイスのドメインなんですよね。スイスの正式名称であるConfederatio Helveticaからきているようです。
日本での販売は2002年から始まっているようです。日本総代理店は、時計業界の有名人、磯貝さんの会社、シェルマン。
http://www.shellman.co.jp/cgi-bin/shellman/eos2/webshop/EhtAccCnt1.cgi
ただし、総代理店といっても、ワールド通商系ブランドのように独占商法を行っている訳ではなさそうです。この辺は時計好きの人が集まるシェルマンならではの素晴らしいところですね。
時計マニアには有名なブランドということは知っていましたが、その理由がこれ。
http://www.timetunnel-jp.com/1CM/C_M.html
時計マニアには有名なお店、タイムトンネルのホームページによると、バルジュー系のアンティークムーブメントを修理・メンテナンスして、新しいケースに入れ直した時計の製造販売をしているのだそうです。
だからこそ、時計の文字盤には誇らしげにVALLEE DE JOUXの文字があるのですね。
ちなみに、こんな感じの家族経営のメゾンのようです。
http://www.timetunnel-jp.com/1CM/C_M_fammly.html
ちなみに私が買ったのはアンティークではなく、現行品ムーブメントなので、比較的安価で入手できました。
アンティークはある程度自分でメンテが出来ることが前提ですから、まだ使いこなす自信がないのです(^^;(中華モノをいじり壊して練習するつもりです)
このメゾンが本格的に動き出したのは、2002のバーゼル時計フェアからのようです。
詳細は不明ですが、作品の作りを見る限り、スイス時計界のカローラと言われるリーズナブルな時計メーカー、EPOS社のOEM製造をしていたところが独立したのかな、という感じです。(ちょうど2002年に、EPOS社では経営交代が行われていますので、その際に独立をしたのかも知れません)
そういえば、オールドムーブメントに新しいケースをかぶせてうる、という商売は、そもそもEPOS社が始めたものでしたよね。
http://www.europassion.co.jp/epos/history.html
実際、CLAUDE MEYLANの初期のラインナップは、EPOS社の2002年当時のラインナップと非常に似ています。
http://www.europassion.co.jp/epos/emotion.html
http://www.claudemeylan.ch/Pages/Page_Collections.html
この辺は、要調査ですね。
クリスマスも近くなると色々な商品が出て目移りしてしまいます。
そんな中、咳き込みながら1人寂しく自分向け快気祝いに買った時計がこれ。
スイスの工房、CLAUDE MEYLAN製の自動巻クロノグラフ時計です。(キャリバーはバルジュー7751)
日本ではあまり知られていないブランドですが、家族経営の少人数制作だけあって、小粒ながらしっとりとまとまった時計です。
本当はオメガシーマスターあたりにしようと思っていたのですが、安倍首相がオメガを手首に巻いているのを見てげんなりしたのがこれを買った理由だったり(^^;
同じETAポン時計(ETA社製時計ムーブメントをポンと載せただけの時計)を買うのなら、少しでも自分の感性に合った時計の方が良いですからね。
精度は今のところ機械測定で+10秒/日ですが、新品なので2,3日たてばもう少し落ち着くかと思います。
ちなみに時計は以前スントを買った日記を書いたことでも判るとおり今までデジタルorクオーツ派でしたが、今回は久々に機械巻きに挑戦です。
スントM9はGPSを使うとわずか15分でバッテリーが切れる問題時計だったため、あっという間にお蔵入りで、結局カシオのシーパスファインダー70Jを使っていたのです。しかし、これが直径5センチ以上あるGショックのお化けのような巨大時計のため、スーツに似合わないに合わない。。。(実は某アニメ雑誌の取材を受けたときにも苦笑いされてしまったのです(^^;)
一応こんな奴でもCGデザイナーの端くれなので、それなりにお洒落なスーツ用の時計が必要だったという次第です。
もちろん、愛用のシーパス君もお払い箱というわけではなく、これからもヨットで活躍の予定です。(本当は船倉にしまい込んで気圧計にしてしまおうかと思っていたのですが、時計屋の店長さんにCLAUDE MEYLANをヨットで使うと言ったら叱られてしまったので(^^;)
で、うきうきで熱を出しながら(快気してないじゃん>自分)家に帰ると、AMEXからクリスマスギフトカタログ到着。
これ、ニュースになっているので知っていると思いますが、今回は月旅行がクリスマスギフト用に載っています。
お値段なんと、120億円。
でも、時計や装備品などの宣伝費用と考えれば、払える会社もあるんじゃないでしょうか?
そのほかにあった面白いものでは、イギリス王冠のレプリカ(1億5千万円)とか、島一個貸し切り(1人1泊100万円から)とか。。。
誰かお金持ちの人、買いません?
ちなみに私は、安くて高性能な、CLAUDE MEYLANの時計で充分満足です(^^;
(……というか、私が貧乏なのは置いておいて、そもそも、クレジットカードを使う人間で、こんなもの買える奴がいるのか? AMEXの戦略は、わからん。。。)
戸塚ヨットスクールでまた死者とのこと。
過去の戸塚ヨットスクール事件でも発生した、命がけの逃亡の末の死亡事故のようです。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20061106/eve_____sya_____011.shtml
舵誌の10月号、11月号の戸塚インタビューを読めば判りますが、この死は必然的に起こったものです。
同記事を読めば判るとおり、戸塚は自分個人の心の内の後悔を十分にしたことに満足し、システム面での改良を一切行わずにスクールの運用を続けています。この状態で、死者が出ないはずがないのです。
今回も、「逃亡したから死んだのだ。逃亡しなければ死ななかったのだからスクールに責任はない」という意見のようですが、命がけで逃亡をしたくなる(そしてそうした自殺的逃亡が可能な)システムを、かつて死者が出た当時そのままに運用したのですから、この死は予想できたことです。
つまり、戸塚は反省と後悔の区別がついていないと言わざるを得ないわけで、そうした人間が死人を出したシステムをそのまま無反省に運用すれば、死者が出るのは当然なのです。
しかも、戸塚は独自の宗教がかった精神論に埋没するあまり、医学的・科学的アプローチを否定して、「神経症は(病気ではなく)機能低下やからね。ただ医者は病気として扱うからね。だから治らんのや」「本当は体罰がもっとも効果的なんや」と言い放ち、神経症を体罰で治せると思いこんだ状態でスクール運営を続けたわけです。
しかし現実には、当たり前ですが、神経症は薬で症状を抑えてから治すものであり、症状をそのままにカウンセリングを行っても(戸塚の行為は広義のカウンセリングに当たります)、効果的な回復は見込めません。
つまり、戸塚は間違った根拠に基づいて死人が出た実績のあるシステムを運用し続けたのです。戸塚が出所し校長業に復帰早々の死者発生は、これは必然と言わざるを得ません。
そして、なぜ、こうした事態になってしまったのかと思うとき、悲しいかな、我々ヨットマンに責任の一端はあると言わざるを得ない状況です。
我々ヨットマンは出所した彼に過去の事件の反省を強いるべきであったのです。
しかし実際には、彼の外洋航海者としてヨットマンとしての輝かしい実績から、過去の事件に目をつぶり、戸塚ヨットスクール事件については偶然のやむをえない事故だったというスタンスで彼を迎えました。もっと言えば、ヨット界にはびこる精神論者たちの多くは、彼のやり方を全面肯定しすらしたのです。
これでは、日本のヨット界という極めて狭い世界に生きる戸塚から、反省の機会を奪い去ったも同然です。
真に戸塚を支えるのであれば、戸塚自身の反省と教育システム再構築の手助けをするべきであって、間違えても舵誌のインタビューに見られるような彼のやり方を礼賛して全面肯定する様な行為はするべきではなかったのです。
確かに、戸塚の目指すところは一理ある部分もあります。しかしいくら目標が立派であっても、実績として死者を出し続けている以上、それは決して認められないものであることはきちんと明らかにすべきなのです。
今回の事件では、舵誌をはじめ、出所した戸塚を祭り上げた精神論崇拝ヨットマンたちの罪は大きいと言わざるを得ません。
さらなる死者が出る前に、我々はきちんと「戸塚さん、あなたの目標は判る。だがやり方は完全に間違っている」と言わねばならないのではないでしょうか?
今MSNでベルギー・ゼーブルグのフェリー事故の映像を流していますが、あれってこういうジャーナリズムの素材としての海難事故としてはどうなんでしょうね?
http://www.msn.co.jp/
タイタニックと比肩するとか銘打っていますが、実はあの事故って「入り口の閉め忘れ」が原因で沈没したという間抜けな事故なんですよね。
カーフェリーの、あの、ドカンと開くドアあるじゃないですか。
あれを閉め忘れたまま出航しちゃったのです。
それじゃあ、船じゃなくって、ただの筒ですよね。
筒を海に置けば沈むのは当たり前なわけでして。
乗客でも誰でもいいから一人くらい気づけよって言う、あまりにありえない事故なので、こういう参考資料として映像化するのはどうなんでしょうね?
それとも、MSNならではの新事実でも出てくるのでしょうか?
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