Magamon's Log 航海日誌 | ホームページへ戻る |
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今日は朝からマリーナにて船のメンテナンス作業と、その合間に仕事という感じでした。
マリーナでパソコンを開いて仕事をするのはずいぶん久しぶりのこと。
昨日の雪で汚水が放水されチョット臭いますが(あれっぽっちの降水量で未処理をわざわざマリーナ側に放水するとは、もはや嫌がらせ以外の何ものでもないですね……)、船内は暖かく、快適です。
今日のメンテナンスはなかなかハードです。
数が多いので、写真と文章を交互にいきます。
まず、これが今日取り付けたコンパス。
バッテリーを交換すること4回。ジグソーの刃を3本ダメにしました。
いや、昔のFRP艇だけあって、硬い硬い硬い硬い。
今のぺらぺらのFPRとは訳が違います。
とてもまっすぐ切れる代物ではありませんでしたが、何とかかんとか形にしました。
まだ雨水漏れの可能性があるので、様子見をして防水処理を進めようと思います。
ちなみに、コンパスの裏にくっついた防水シリコンをうっかりアセトンでふき取ろうとして、コンパスの入った透明な玉の裏面を真っ白にしてしまいました(><)
プラスチモのコンパスはアクリル製なので、一撃で白濁しちゃうのを忘れていたのです!(今まではガラス球だったので……)
壁に隠れる部分だから問題は無いですが、えらい失敗です。
表面じゃなくって、本当に良かった……
次にこれが、コンパスのふたを閉じた状態。
コンパスは何かと傷つき易いので、これはうれしいですね。
二つまとめて。
右側のが、この間踏み抜いたポートサイド(左舷)のウィンチハンドルケース。
左側のが、クルー&シングルハンド用のミズン側ハーネスホルダー(体を船に結びつけるための取っ手)です。
これで、この間のような大ブローチングをしても落水の危険性は無くなります!
事故の時に起こりうる数トンの力に耐えられるように、裏面をステンレス板で裏打ちしてあります。
続いて、スターン(船尾)側ハーネスホルダー。
こちらは、シングルハンド以外のときにヘルムスマン(舵取り手)が使うホルダーです。
タッキング(帆の左右張替え)の前にハーネスラインをティラー(舵棒)の下に通しておく必要がありますが、そんなに邪魔にはならないでしょう。
こちらも裏面をステンレス板で裏打ちしてあります。
最後に、これはコンパニオンウェイ下に貼り付けたヒール(船体傾斜)角度計です。コンパスにも付いていますが、コンパスはいざというときに当てにならないモロイ道具なのがわかりましたので、敢えて別に付けました。
どうも私はオーバーパワー気味に帆を張る癖があるようなので、これを参考に、ISPAのルールどおり、ヒール角度が20度を越えた時点で縮帆をしようと思っています。
ところで……
もし、電源の無いマリーナにでも移ったり、あるいは長期航海にでも出たら、仕事用の電源はどうするのかという疑問が浮かびませんか?
私の仕事は航海に出る程度で許容してもらえるようなモノではないのですが……しかし!
ふっふっふ。その辺にぬかりはありません。
来年早々に秘密を明かしましょう!
雪です!
それも大雪です!!
おかげで会社の業務を午後7時で切り上げる羽目になり、散々です。
でも……雪が降るとなんかうれしくなっちゃうのは都会人の性ですよね(^^;
明日は日の出ている間は船の補修をしつつ、今日の雪でさらにたまってしまった仕事を進めようと思っています。
スマトラ島の大津波、えらいことになっていますね。
あのエリアはヨットの楽園でもあり(イコール海賊の楽園でもある)世界有数のリゾートエリアなのです。
それが……
大勢のヨッティが被害にあった様子ですが、基本的に流浪の民でよそ者のヨッティは、こういうときには行方不明者リストにすら入らないのですよね……
いくら10メートルの大津波とはいえ、沖合いの海上にいればまったく無害でしょう。
しかし、ヨットの最大の楽しみは命がけになりがちな航海そのものではなく、安全な寄港地でののんびりライフにこそあります。
それが、寄港地でこんなことになるとは……
もちろん、ヨッティ以外の現地の人たちの被害、観光客の被害も想像を絶するものです。
被災地の一日も早い救助・復興と、犠牲者の方のご冥福をお祈りします。
ちなみにSUUNTOのGPS腕時計ですが、まだまだ届きません。
AMEXさんに問い合わせたところ、先方がクリスマスホリデーで連絡付かないとのこと。
すでに引き落としまでかかっているというのに現物が無い。
ネット通販では考えられない世界です。
やはり、旧来の通販には旧来の通販らしいトラブルがありますね……
本日は仕事納めでした。
しかしながら、多忙でぜんぜん納まらないのがこの業界。
私も制作業務だけでゲーム2本に本1冊、会社全体としてはTV・映画・ゲームムービーあわせて10本以上の仕事を抱え、走り回り、キーボードを叩きまくり、メールを出しまくりという状況でした。(午前9時に自宅で作業を開始して、会社に出れたの、午後4時過ぎですよ……)
そこで今日はアルコール抜きで形だけ仕事納めをして、仕事続行ということで相談をしておりました。
んが。
元スタッフが大暴走中で、根も葉もない噂をばら撒きまくっていることが判明。
挙句、それを信じ込んだ取引先が1社大騒ぎ。
余りに根も葉もなさ過ぎて、その取引先にこちらが何を言っても「聞いた話と違いすぎる」と信じてもらえません。(どうも最近電話でも反応が変だと思ったんですが、小額取引先と思って対応を後回しにしておいたのが仇になりました。金額でお客さんを区別しちゃイカンという典型例ですね(^^;)
他社さんや周囲の方はその元スタッフが在職中に引き起こしたトラブルに巻き込んでしまった経験があるため「またすごい暴れ方しているねえ〜」と落ち着いた反応ですが、初トラブルの会社さんだと確かに信じるかもしれませんね……
仕事を中断し、顧問の弁護士さんに連絡を取り、対策を取り、気が付けば夜の9時。
ただでさえ切羽詰っているというのに、本業以外のことに振り回され、スタッフ一同ほとほと疲れ果て、決断しました。
「こうなりゃ徹底的にいこう!!」
……というわけで、スタッフの皆様をわが船にご招待。
タクシーでマリーナに詰め掛け、社名ともなったアイラを片端から飲み比べることに相成りました。
ゆりかごのように、冬のそよ風にゆったりと揺れる船内で、暖かいランタンの炎の下、モルトウィスキーパーティです。
皆、ふう、と心地よいため息をつき、吊り上がっていた眉毛が下がります。
こういうときに、船は良いですね!
現在、車を探しています。
今までは下町在住・下町開業ということで、車なんてあるだけ邪魔という状態でしたが、ヨットをはじめるようになってからちょっとした買い物が増え、移動の足として自動車が欲しくなってきました。そこで現在、自動車を探索中です。
曲がりなりにも企業の代表をやっている人間の自動車ということで、以前の顧問税理士さんはベンツとかはったりの利く乗り物じゃないとダメだと言い放っていましたが、今お世話になっている経理法律周りの先生はそんなことを言い出さないため、好きな車を選ぶことが出来ます。(実際、当たり屋連中は私のような中小企業代表を狙うものらしいので、十分な注意が必要なことには変わりないのですが(^^;)
で、現在検討中なのが、スズキジムニー。
それも、現行の丸っこいJA23ではなく、私の大好きな、リーフスプリングのJA11を探しています。(外野からは初代とかSJ30とかの2サイクルにしろ!という声も聞こえるのですが、さすがに2サイクル幌車では生活の足にはならんので(^^;)
ヨットをやっている都合上、いざというときに海岸までヘルプに入っていける性能が欲しいので、ジムニーという選択肢になりました。(同様の本物4WDということで、パジェロも検討したのですが、今イロイロ問題の三菱車なので、妻に却下されました……)
古い車だけあって、いいジムニーになかなか出会えずにおりますが、来年1,2月くらいのゲットを目指して、地道に探しております。
ちなみに船は、あちこち修理中にてなかなか報告がない状態です(^^;
コンパスも割れてるし、なぞの雨漏りもあるし、ウィンチハンドルも付け替えだし、といった具合。
ま、ぼちぼち進めます。
メリークリスマス!
世界中のすべての人が欲に溺れることなく、平安な心を保ち、他人に分け与え、幸福に包まれますように……
以前、読売の社説で、人が幸福を得るためには、すべてを欲するのではなく、痛みが出るまで分け与えなければならない、という話が載っていました。
マザーテレサもおっしゃっておられましたが、まさにそれこそが幸福の原点です。
マイケルムーアは言います。恐怖こそが、アメリカをこんな国にしてしまった、と。その恐怖の原因は、他人に与え、取られることを恐れる不幸から始まっています。
ふと周囲を見れば、欲に駆られた攻撃的な人ばかりが目立ちます。
そしてそういう人は、どうしても幸福になれず、それゆえにますます攻撃的になります。
そういう人こそ幸福を心から欲しているというのに、悲しいものです。
今日、私があまりにお人よし過ぎると共同経営者に叱られてしまいました。ただ、それがいいところだ、とも。
それを聞いて、私は自分が幸福な人間なのだということを理解しました。それを聞くまでは、なぜ人生山あり谷ありばかりの自分がこのように幸福を感じるのか、非常に疑問だったのです。
私は持ち前のケチ根性で、痛みを感じるまで与えることはめったに無いです……(^^;
でも、わずかなりとも与える喜びを知っている。それだけで、これだけ激しい人生を送りながらも、こんなにも幸福なのですね。
最近、不幸な暗い顔をして、甲高い声でしゃべり、引きつった表情を浮かべている人を多く見かけます。
どうでしょう?
不幸だと思ったときにこそ、人に与えてみては?
寄付とか大それたことだけでなく、電車の座席を譲るというような、ちょっとした親切でいいのです。自分では偽善だと認識していてもいいと思います。結果が出ればそれでいいのです。別に親切を無下にされてもいいのです。あなたが人に何かを与えようとしたという、その行為そのものが結果です。
それだけで、あなたの住む世界が少し明るくなりますよ!
私は非常に運がいい男だと自分で思っています。
ただ、この運が良いというのは、一般に考えられている宝くじが当たる類の棚ボタ的な運のよさではなく、『努力をすれば報われる』『いざというときに本当に危険な目に遭わない』という類のものなのですが……(その分、運のバランスを取るかのように、宝くじの類は絶対に当たらないのですが……。1000枚連続末等のみなど、信じられない運勢を発揮します)
一緒に暮らす妻の目にも、そのあたりは非常に面白いようで、良く我が家の話題になります。
……今日も、これが発揮されました。
毎日新聞記事
この電車、いつもなら、マリーナの帰り、バスが無くなった時に乗る電車なんですよね。
でも、今日はたまたま夕方、これからマリーナに行こうかというときに気が乗らず、なんだろうと思っていたら突然ひどい下痢が起こって寝込んでいたのですが……
実は、地下鉄サリンのときも、神戸震災ボランティアの帰りで、ちょうどあの時間帯に地下鉄に乗っているはずだったのです。
でも、思いつきで向こうで一日のんびりしていたのですが……
我ながら、本当に運がいい。
心からそう思います。
昨日は取引先のアニメ会社サンライズさんの2年に一度の全体忘年会に混ぜてもらいました。(弊社、サンライズさんの系列での仕事が多いのです)
新宿のホテルのボールルームを借り切って、集まった人数はなんと800人!
しかもこの人数、各社・制作グループの代表1名だけを呼んでくださった人数だそうです。(もちろん弊社も私だけ参加)
確かに、右を向いても左を向いても知った顔ばかり……
知らない顔の人の胸の名刺を見れば、<〜取締役>の文字。
これだけの人数がいて、アニメ業界全体の1割の企業数にも満たないのです。
この世界に恐ろしいほどの人数が働いているのだということを実感します。
ガンダムで有名な富野監督が「(ほんの少し前までは)アニメ業界の忘年会なんて練馬の小さい公民館を借りてやるものだったんですが、まさか、こんな新宿で一番最初の高層ホテルのワンフロアを借り切って忘年会ができるようになるなんて、信じられない思いです」とおっしゃっていましたが、まったく同感です。
パーティはゴージャスそのもの。
声優さんがステージでさまざまな歌を披露してくださいましたが、皆さんガチガチに緊張していたのが印象的でした。
そりゃ、製作者ばかりこの人数集まっていれば、緊張もするでしょうね……
声優さんには、もったいぶるのも仕事の内という面がありますから、こんな様子めったに見れません。
私はアニメは作る一方で見る映像は実写ばかりなのですが、アニメファンの方には堪らない光景かもしれませんね。声優さんについて良くわからない自分が、なんとももったいなく思えました。
それにしても自社の作った映像が巨大スクリーンで流れると、うれしいものです。
今年は、3DCGでガンダムの映像を作ったのですが、サンライズさんのお気遣いか、うちの作った映像が優先的に編集に入れられていました。
ありがたい!
ただ、サンライズの社長さんもおっしゃっておられましたが、日本のアニメ本数は市場規模に比べてあからさまに本数が多すぎ、過当競争に入ってしまっているとのこと。
確かに会場の話題の多くも、いかにコストを抑えるかという話に終始しています。
経営者としては正直、韓国や米国のように国による支援も欲しいところですが、アニメ業界がここまでの競争力を身につけて成長したのは、国に馬鹿にされていじめられてきたからこそという側面もあります。
このあたりのバランスは大変難しい!
とにもかくにも、来年一年、精一杯のがんばりを胸に誓う一大イベントではありました。
またもやヨット事故です。
今度は米国・日本の両国籍の80歳の男性が、御蔵島近辺で漁船と衝突してディスマスト(マスト破損)したとのこと。
幸い船体・乗員に怪我は無く、海保の船に付き添われて自走しているとのことで一安心です。
聞けばなんとこの男性、ヨット経験なしで(本船の乗員経験は豊富だそうです)、たった1日の練習で米国を出航し、ハワイを経由して日本を目指していたとのこと。
しかも、出航後連絡が滞り、10月6日にハワイを出発後、11月下旬から連絡が取れなくなっていたそうです。
練習時間から見ても、おそらくショートハンドクルーズをしているヨットでの、毎日の陸への連絡の大切さを知らなかったのではないかと思ってしまうのですが……
大勢が乗る漁船と異なり、少人数でのヨットでは毎日定時に陸と連絡を交わさないと、行方不明になったことすら把握されず、危険極まりないのです。
もちろん陸に残るそうした連絡要員の方には多大な負担がかかります。
ヨットのクルーズは、そうした大勢の方に支えられて成立するものなのですが……
そうしたしがらみを一切すっ飛ばしてクルーズできるというのは、なんともアメリカらしいおおらかなヨッティングスタイルではあります。
衝突時間は深夜10時半ごろといいますから、アメリカのノリで、ワッチもせず、レーダーでバリアも張らずに寝ていたのでは、と勘ぐってしまいます。
船の少ないアメリカ近辺ではそれでも無事にすごせるのでしょうけれど、東京近海は世界でも屈指の危険な海なのです。北緯40度近辺に位置するため海は荒れやすく、行き交う本船の数は世界屈指。シングルハンドクルーズの人は、伊豆諸島を出るまでは怖くてほとんど眠れないといいます。
ご本人の暢気さもさることながら、つくづく東京近辺はヨットをするには向いていない環境なのですよね……
しんかい6500のログブックから
80歳太平洋単独航海のヨットと漁船衝突 マスト折れる
本日予定のSUUNTOの時計ですが、入荷ミスがあって結局2週間ほど遅れるとの連絡がありました。
そうした連絡もAMEXさんが代行してくれるので、非常に楽です。
M9は、世界的人気で品切れとか。
日本未入荷の理由が良く分かります。
今日壊したウィンチケース発見。
マリンサービス児嶋
穴も自分で空けられるので、いい感じです。
先だってのヨットレースに対する意見は余りにネガティブな意見なので、それでは逆に、私が出てもいいなと思えるヨットレースは何かと考えました。
まず、レーティングやわけのわからないルールは無し。
結局なんだかんだ言って、ヨットレースの大勢は、すでに所有している船の性能で決まってしまう遊びに過ぎないから嫌いなんだと認識しています。レーティングだ何だといっても、結局本当は一着じゃないのを誤魔化しているだけですからね。
もっと言えば、本当は武器でも何でも積んで相手を攻撃してもいいと思う。
次に、危険性。
競争にはリスクがあるべきです。
レースに負ければ死ぬ……とまでは行かないにしても、最低2,3年は負債の返済に苦しむくらいのペナルティはあるべきです。
最後に、準備期間。
競争とは、徹底的に計画を練り、トレーニングを積み、自分自身を完全に作り変えてこそ初めて『自分自身を成長させる』というメリットが出てくるものです。
そのためには最低でも2,3年、できれば4年は欲しい。
結局、そこまで考えて、それってラウンドアローン(3回帰港地球一周レース)やヴァンデ・グローブ(無寄港地球一周レース)、アメリカズカップの類だよなと、はたと思い当たりました。
格好よく言えば、私の取っての競争とは、全人格・全人生をかけて戦うべきものだということ。
平たく言えば、商売や生活に関わらない競争は嫌というケチ根性なのでしょう。
どうも、何かの拍子にヨットのプロでも目指さない限り、一生ヨットレースをすることはなさそうな気がしています。
ちなみに、私たちがなぜヨットレースに出たくないかという理由はシンプルです。
私たちにとって、この船はそのための道具ではないからです。
早い船に乗りたければ、素直にモーターボートに乗ります。
競争なんて普段の仕事でおなかいっぱいです。
ヨットは、風やのんびりとした時間を楽しむために乗っているんです。
何が悲しくて、無理に作った休日でまで競争をしなければならないのでしょうか?
そもそも、競争に使う力は、平日の仕事の分だけですでに全力を出し切っています。
天下りの公務員でもあるまいし、そんな力は休日に残してないですよ……
今日は、午前4時まで仕事の後、正午からセーリング。
我ながら結構タフかも……
今日の面子は、希望号亭主平塚さん、菅さん、村井さん。そして私たち二人。
最初は昼飯がてら軽く飲み会だけのつもりが、気が付いたらいい風に釣られて昼食も取らずに沖へ……
午前中の陸の無風と異なり、午後は6〜8m位の快適な北風です。
ただ、東京湾北端の北風にしては、結構強弱があったのが気になりますが……
去年末、ボート免許取得関連で同海域にいたのですが、そのときには陸風らしくかなり安定していたのです。でも今年は夏の南風のように豊かな強弱があります。今年の超暖冬の影響かも。
で、本日のまがもんは快走。
トラブルは特になし。強いて言えば、カミングアバウト(タックと呼ばれる方向切り替え)の際に、ウィンチハンドルをしまうプラスティックケースを踏み抜いて壊したことぐらいでした。
上手い人が入ると、やはり違いますね。
菅さんが舵を握っているときには、ブロー(時折強くなる風)が来てもぜんぜんヒールも減速もせず、むしろ船は加速します。私が握っているときのブローでのよたよたっとした減速感とはあからさまに違う……(^^;
ウェザーヘルムに力ずくで逆らうのではなく、ウェザーヘルムを利用して加速する感じとでも言うのでしょうか。
皆さんの腕前に感じ入ると共に、こんなに能力が高い船だったんだと、ちょっと感動しました。
気になるのは、菅さんが指摘したティラー(舵棒)のがたつき。
先日の強風でティラーに無理がかかったのかもしれません。
うちの船は、前のオーナーさんの時代から、ティラーを縦に固定するやり方なので、超強風の際には無理がかかることが予想されていたのです。そのせいで根元が傷んでいるのかも。
隙を見て、今度の陸揚げの際にでも、専門家にティラーを見てもらう必要がありそうです。
また、ジブ(前帆)が弱っているという指摘を平塚さんから受けました。
もともと150%ファーリングジブというのは手に余っていたので、このご指摘を機に、近々130%ファーリングジブに切り替えようかと思います。
そうすれば、レースに出ろレースに出ろと騒がれてそのたびごとに不愉快な思いをすることも減るでしょうし……
夜中、ふと、仕事の手を止める。
今日の仕事は、恋愛ゲームのシナリオ書き。
現実から離れてしまった子供たちに向けて贈る、現実とはかけ離れた世界の、現実とはかけ離れた物語だ。
結局自分の文章は、世の中で何の役にも立っていない。その事実に、うんざりする。
文章を書く仕事はどうしても単価が安い。そのため、どうしてもオーバーワーク気味になってしまうのは仕方が無い。
CGの方の仕事ならこんな無理はないのに、と愚痴りながらも、自分の目ではCGのハードな仕事が一生できるわけではないことも理解している。ならば、もう一つの技である文章の方も鍛えてもらって行くしかないではないか。
目が今よりも悪くなり、口頭で文章を作成する苦労を考えると頭が痛くなるが、まあ、それは妄想。相当に先の話だ。
紅茶を入れよう。
そう思い立って、席を立つ。
まず、お湯はやかんで沸かす。
沸騰寸前でとめるのがコツ。
お湯が沸く間に、茶葉をポットに分ける。
ポットは茶葉を入れる直前までお湯を張っておき、残った熱で茶葉を蒸す。
お湯が沸いたと同時に、なるべく高いところからお湯を注ぐ。
なるべく泡を立てて、なるべく空気を含ませて。
対流で茶葉は舞い上がり、湯面で冷まされて空気を放し、そして沈む。
沈んだ茶葉は湯面で含んだ空気をポットの底で膨らませ、再び湯面へと舞い上がる。
無数の茶葉がそれを繰り返し、ポットは舞い沈む茶葉に包まれる。
ジャンピングと呼ばれる現象だ。
そして、待つ。
ジャンピングが終わった頃、お茶は金色となり、飲み頃となる。
そして仕事に戻る。
お茶を一口すする。
現実とは思えない素晴らしい香りが鼻に抜ける。
丁寧に入れたお茶は、それだけで、不思議なほどの風味を持つ。
……なんだ、現実ってやつも、結構現実離れしているじゃないか。
そう思い、キーボードを叩き続ける。
締め切りは明日だ。
今年の台風・強風被害。
マストトップ風見変形:
先日の強風で変形。
マストトップライト修理時に補正予定
バルクヘッドコンパス破損:
台風で破損。先日の強風で完全に破壊。
SILVA1000が入手困難のため、一回り大きいプラスチモのCONTEST101を設置して、弱くなった周囲をエポキシ積層で補強予定。
チークデッキ破損:
先日の台風でコンパスと共に破損。
ウッドエポキシで補修済み。
チークオイルをもう一度塗る予定。
マストトップライト破損:
これは購入時から。
風見と一緒に補修予定。
雨漏り:
直したはずのスターンスターボード壁面から再び雨漏り。
コンパスの破損のせいだと良いんですが……
まずはコンパスを直してから、様子見の予定。
また、工具がサビサビになってしまったので、やむを得ず、ウェストマリーンからコンパスと一緒にさびにくい海用の工具キット、ボートヤード2を購入。
ステンレス製ということではなさそうですが、さびにくい……そうです。
まずは試しに使ってみます。
大和完成!
しかも、シークレットアイテムの初期艤装です。
ヒノキの色が良く再現されていて、綺麗ですよね。
これで、姉妹艦が2艦そろいました。
昨日今日と、強風の日。
しかも最大風力48.8m!!
台風を上回り、今年の最大風力を更新しました。
これは仕事をしろという天啓だと思い、主にキーボードを叩き続ける2日間でしたが、さすがに船が心配になって、風がやや弱まった本日午後、マリーナに入りました。
すると……
すさまじい被害です。
ジブファーラーが解け、帆やマストにダメージが出た中破船が5隻。
強風で桟橋に乗り上げ、ハル(船体)にダメージが出た大破船が私がざっと見ただけでも2隻いました。
とてもではありませんが、普段と同じマリーナとは思えない姿です。(余りにすごい状態の船もいるため、被害オーナー様の気持ちを考え、写真は割愛します)
幸いウチの”まがもん”は、船腹にタイヤの黒い跡をつけたのと、マストトップの風見が曲がったくらいの軽症で済みました。ひょっとしたら強風が吹くかもと、帆は前後共にロープでぐるぐる巻きにしておいたのが幸いしました。
さらには、ひどい異臭……
水面は真っ白で、あたり一面にクレゾールでごまかされた人糞の臭いが漂っています。
隣にある下水道局の汚水が、未処理のまま垂れ流されているのです。
昨日は大した雨が降ったわけではないのですが、この春に下水処理場の場長が変わってから、少し強い雨が降ると、嫌がらせのように頻繁に汚水を排水するようになっているそうなのです。
これで年間100万円の費用を払っているのかと思うと、泣きたくなります。
突然の強風も汚水もマリーナのスタッフの方々にはどうしようもないことなのはわかりますが、利用者の立場としては、マリーナ移動も考えなければならない時期だと、真剣に悩みます。
本当に、サービス精神は最高のマリーナなのですが……
まずは武蔵のほうが完成。
かなりいい出来ですよね。
昨日のブローチングで、分からないことがいくつかあります。
まず、傾斜はどのくらいまで行ったのか、です。
実は今、うちの船のコンパスは壊れていて、ハンドコンパスを使っている状態のため、傾斜が分かりませんでした。
ただ、左舷のデッキは水中に浸かっていたため、かなり大きくヒールしたと思われます。
気絶していて分かりませんが、キャビンの右舷側の棚の中のものが多数飛び出していましたので、30度やそこらではないと思います。
うちの船も曲がりなりにもヨットですから、あの程度の風でそこまで傾斜したのが二つ目の不思議です。
スピンを使ったわけでもないのに、なぜ、ど派手なブローチングをやらかしたのでしょう?
これはおそらく、ジャイビング前の艇速が早すぎたのと、ちょうど悪いタイミングでブローでも来たのではと思っています。
あとは、私が気絶し、妻がボーとして、二人とも風下に思いっきり体重を預けてしまったのもまずかったところでしょう。
3つ目の疑問として、なぜ、私の首に紐が絡んだのか、です。
この答えは簡単でした。
リーフした後、セールタイで縛っていなかったからです……
面目ない。
今日はちょうど仕事の合間で、昼間は一日セーリングデー。
……のはずでしたが……
西高東低冬型の気圧配置全開で、しかも等高線の間が狭く……
平たく言えば、強風の日でした。
とはいえ、こちらはヨット。
10メートル前後の風はむしろ気持ちが良いくらいです。
はじめから1ポイントリーフ(縮帆)をセッティングして、沖に出ました。(出航時に妻がもやいを一ヶ所外し忘れ、危うく桟橋にあたるところでしたが……)
折からの北風を受け、船は対地速度で13ノットを記録!
まさに、空を飛ぶように帆走ります。
Y31-EXの設計最高速度を上回った、少々(だいぶ?)やばいくらいの快走です。
とはいえ、かなり安定した帆走りをするので、ここは妻の腕前を鍛えるチャンスだと思い、妻にティラーを任せ、こちらはクルーワークに徹していました。
と、そうこうしているうち、本船と行き交う羽目になりました。
右から接近しているため、こちらをよけてくれない可能性がかなり濃厚です。(本当はこちらは帆船なので向こうに避航義務があるのですが……まあ、避けてくれませんよね、本船の人は)
そこで、簡単にジャイブを指示しました。
もちろんISPA式にメインを絞り込んでからのジャイブなので、非常に安全です。そのはずでした。
まず、私がメインを絞り込んで艇速を抑えます。
そして、ジブシートをつかんで、レディ(準備完了)を報告します。
ところが、恐怖はその瞬間に起こりました。
妻が勢い良く舵を切り過ぎたため、あっという間に船は回転。
勢い良くブーム(帆桁)が反対舷に返りったのです!
何とか私はブームそのものはかわした様子です。
様子です、と人事なのは、折からの強風でブームの下に垂れ下がってしまっていた2ポイントリーフ用のシート(ロープ)に首を括られて、一瞬気を失ってしまっていたからです。
そこからは良く覚えていませんが、目の前が真っ暗になって、咳き込むと、海面が顔のそばにありました。
事情が良くわかりません。
ただ、自分がもうすぐ海に放り込まれるというのだけはわかりました。
オーバージャイブによる、ブローチングです。
ジャイブ(風下周りの回頭)をする際に、勢いあまって風が真横から吹くくらいにまで回頭をしすぎ、そのために、後ろからの波と風をきつく閉め切った帆でまともに受ける羽目になってしまったのです。
船は飛び跳ねるようにして海面をすべり、横倒しになって行きます。
妙にスローモーションに詳細を記憶しているのは、おそらく走馬灯という奴でしょう。
まさかこんな安全な海況でブローチングするなどとは夢にも思っていませんでしたので、当然、ジャックラインにセーフティハーネスなどつけていません。(そもそもジャイビング中はシングルハンドでもない限りハーネスは外します)
もちろん、そんなことはそのときの私にはわかりませんでした。
とにかく良くわからないが、船が沈む。
さもなきゃ自分が船から落ちる。
それだけはわかりました。
(実際にはかなり復元力があるためスピンを使っていない通常セールではせいぜい6,70度くらいで転覆は止まるのですが、コックピットから放り出されてデッキに転がっているだけの私が振り落とされる可能性はかなりのものだったでしょう)
死んだ。
そう思い、妻を振り返ると、ぽかんとした顔で状況を傍観しています。
舵は完全に切りっぱなしです。
景色ががんがん変わっていき、船は壊れたシーソーのように一気に傾きます。
やっとこの瞬間に、オーバージャイブをやらかしてブローチングを起こしていること、どうやら自分がブームに顔面を殴られたらしいことはわかりました。(実際には首が絞められたのですが、顔の痛みで殴られたのだと思ったのです)
まだ息は出来ませんでしたが、夢中でメインに飛びつきました。
気絶から覚めた直後だからか、妙に体の動きがゆっくりです。
渾身の力でメインとブーンバンのジブロッククリートを跳ね飛ばしました。
バツン!!
そういう音が、確かに聞こえた気がします。
そして、どう、という音を立てて、帆は一気に風を抜き、船は正立を取り戻したのです。
そこからは、とりあえず私がクルーワークをしながらティラーを握り、シングルハンドの状態で帆走をして船を安定させ、風の息が弱った瞬間を狙ってセールダウンをして、機走でマリーナを目指しました。
心配した本船の人がわざわざ進路を変えて近づいてくれ「大丈夫か!?」と呼びかけてくれました。こちらの無事を確かめると「なにやってるんだ!」と、マイクで怒鳴りつけてゆきました。(本当はそのあとで、話があるらしくこちらの進路をふさいで来たのですが、こちらは船上もぐちゃぐちゃでセールダウンもしたく、なによりも体の具合などがそれどころじゃなかったので、すみません、頭を必死に下げて避航しました(^^;)
救助に飛んでくるくらい、相当傍目にもひどいブローチングだったのでしょう。
マリーナに帰って確認すると、右舷に置いた固縛していない荷物が、一通り左舷に移動していました。
すっからかんになった右舷の棚が、なんともふしぎな光景でした。
妻に話を聞くと、ブームが返った瞬間ロープが私の首に見事に絡み、そのままブームからすり抜けるように一瞬でストンと私の体が崩れ落ちたそうです。
そこから先、妻はあまりのことにパニックを起こして舵を切り続け、ブローチングを起こしてゆく船を呆然と眺めていたようです。
気が付いたら船がドスンと正立に戻り、ふと見れば私がメインブロックにしがみついていた、そうです。
マリーナに帰れば「下手が快走し過ぎてブローチングをやらかした」というたいしたことのない笑い話ですが、冷静に考えると恐ろしい場面がいくつもある状況でした。
買った船は、未だ完成せず!
というわけで、直リンクです。
タカラ 『TMW 連斬模型シリーズ 戦艦大和 1/700』!!
1箱大人買いして武蔵とシークレットの大和初期型が当たり、ウハウハで組み立てています。
武蔵の方は、会社の休み時間に社員一同で組み立てました(笑)
いや、素晴らしい出来栄えです。
完成次第、写真を載せます!
SUUNTO-M9続報。
ついに米国にてエージェントがSUUNTOを入手したという連絡が来ました。
日本着は、1週間前後の後の予定です。
今から大変楽しみです。
ちなみに、このSUUNTO他の出費で、AMEXのポイントがたまり、ついに念願の「シェ・松尾」御招待と相成りました。
日本で一番美味いといわれる店の、一番ミステリアスといわれるAMEXポイント専用メニューです。
ヨットはじめ、遊びの支払いのほぼすべてをAMEXにしてきた甲斐がありました。
こちらの到着も、1,2週間後とのこと。
シークレットを引き当てた船(?)といい、12月はとても素敵なスタートを切りました。
例年この月には病気で死に掛けていたのですが、今年の12月は不気味なくらいに絶好調です。
今日、船を2隻買いました。
その正体とは……ふっふっふ。
なかなかの出来で、うちの社員一同感嘆の声が上がっていました。
詳しくは、明日!
昨今法曹関係の方と関わる機会が幸か不幸か多く、さまざまな人間観察の機会に恵まれております。
中でも気になることに、良い弁護士と悪い弁護士というものがあります。
弁護士さんの腕は、ここまで違うのか、というほどに違うんですよね。
人によっては、法律ならば何でも判るのじゃないかというくらいどんな難問でもその場で出来せつな対応を即答頂けるような人もいれば、人によっては私程度に言い負けてしまう人もいるわけでして……
そんなことを考えるのも、本日、奇妙な請求がわが社に届いたため。
どんな請求かというと、先方の弁護士自身が1ヶ月前に帳消しにすると言い出したはずの請求なのです。それも、こちらからではなく、向こうから言い出した提案で帳消しにしたはずのものです。
以前、うちの外注スタッフが不正行為でトラブルを起こし、弁護士を立ててきたことがあったのですが、そのときに、こちらが大幅に譲歩する代わりとしてこちらが支払うはずだったいくつかの請求を払わなくとも良い、という条件を出してきたことがあったのです。
他社さんの横槍もありしぶしぶその条件を飲んだのですが、そのときには後々の面倒が嫌なので、こちらは請求帳消しはいらないよ、と提案したのです。
するとそのとき先方の弁護士さんは、焦ったような早口で、いやいや、そちらも問題ないのでしたらぜひこれで、と言って来たのです。
まあ仕方が無いかと条件を飲みつつも、自分から自分のクライアントを不利にするとはいったい何なんだろうと思っていたら、今日の請求です。
謎に思い、先方の弁護士さんを調べたところ、刑事事件専門で、しかも弁護士会から分配される当番弁護士で食いつないでいる方の様子。
つまり、仕事が無いために、この問題が長続きするようにわざと契約に問題点を残していたようなのです。
聞けばその手の弁護士さんは意外と多く、少ない仕事でより多くの利益を出すために、とにかく何が何でも大喧嘩にして、裁判に持ち込もうとするようです。
もちろん初めから自分で問題のある契約をさせていますから裁判ではとてつもなく弱いわけですが、今の日本は勝っても負けても弁護士料は出る仕組みのため、本人的にはまったく問題は無い、という構造。
ひどい話では、裁判に負けそうになると自分のクライアントに心神喪失状態を演じさせて無理やりに禁治産者にしてしまい、責任能力は無かったとする無責任弁護士までいるとのこと。裁判では勝てたのかもしれませんが、禁治産者になったのでは、その人の人生は事実上それでおしまいです。
恐ろしいのは、もし自分が何かの事件に巻き込まれたとしたら、そうしたとんでもない弁護士が当番で来る可能性が非常に高いということです。
幸いにして、私の知り合いの弁護士さんは皆かなりの凄腕ぞろいなので、いざとなったらとにもかくにも彼らを呼ぼうと考えています。
……いや、怖い世の中です。
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