Magamon's Log 航海日誌 | ホームページへ戻る |
←8月 |
|
|
|
|
2006年→ |
|
ヨットメンテ本格始動です。
とりあえずは、バッテリーを交換。
1stをOptimaD900M-60Ahに、2ndをSeakingMAX-90Ahに。
一見1stのほうが弱い変な構成のようですが、実はOptimaバッテリーは海用の特殊ディープサイクルバッテリーなので、これでいいのです。
本当は1、2両方オプティマという科学の粋を集めたような設定でもいいらしいのですが、そういう斬新過ぎる設定はヨットでは避けるべきではと思い、こうしています。
http://www.kai-you.com/electrical-hardware-sub/optima.htm
http://www.kai-you.com/electrical-hardware-sub/seaking-max.htm
ついでに航海灯も交換。
マストトップライトも怪しいので、こいつは上架時に交換予定です。
ちなみに明日は、コイツにREGARのサブバッテリーチャージャーをかませる予定です。
大元のバッテリーチャージャーはREGARのハイテックバッテリーチャージャーを1stに設置予定です。
これで陸電をコードリールか何かで引いてやれば、桟橋で12V電気が使いたい放題の船になります。
http://www.kai-you.com/sub-batterycharger.htm
http://www.kai-you.com/electrical-hardware-sub/batterychargers.htm
ちなみに、昨日のうちに先方に文句を言って、とりあえず、時計と気圧計、信号紅炎は新しいものを送ってもらうことになりました。
話し合いの結果、バッテリーとロープ類は私の自己負担ですが、まあ、ともに消耗品なので。(時計類などは新しくなる訳ですし)
それにしてもさすがランドフォールマリンは、Flickaなどの正規代理店だけあって、対応早いです。
まともな業者さん経由で買うと、こういうときに安心ですね。
ヨット”かるがもん”が大阪のランドフォールマリンから、ついに到着しました。
25日、クリスマスの日のことです。
マストを倒され、トレーラーに載せられた姿は、どこか間抜け。
クレーンにつられ、そしてマストを(必死になって)立て、ようやくヨットらしくなってきました。
マスト立てにあたっては、ソルティウェーブの石井社長とダイス号船長殿に、多大なご協力を得ました。
足を向けて眠れません。。。
マリーナのバースに繋ぎ、チェックを開始。
輸送時に壊れたところは無いかと心配だったのですが幸い特に無く、代わりに、主に人為的なトラブルが多数発見。。。
・時計と気圧計が盗まれていた。(見学時には初期写真にあった温度湿度計がはずされていましたが、それに加えて25日の到着時にはキャビン内バウ側バルクヘッド両舷の時計、気圧計がはずされていました)
・バッテリー1番の極端な低電圧と2番の機能不全。恐らく古い使用済みバッテリーにスリかえられている(2番は要交換)
・船検備品の火工品の期限切れ(十数年前に期限切れのものと摩り替えたと思われます)
・アンカーロープが無くなっていた(これは見学時にすでに古いものであったため、こちらで交換するつもりではありましたが。。。)
・ヤンマーの船検備品箱の中も、換えパーツがいくつか入っているだけで、肝心の工具類は空っぽだった
その他破損など。
・タコメーター動作不良。
・マスト根元のコネクタ破損。
・ポートサイド室内灯カバーの破損(ブームのキャビン収納時に当たったものと思われる)
上記の不備などは、いずれも見学時には問題無かった箇所ですので、私の見学の後で使用期限切れのものと摩り替えたものと思われます。
前オーナーがやったのかランドフォールさんの管理下で起きたことなのかどうかはわかりませんが、もちろんこれは犯罪です。……が、なんというか、余りにセコイトラブルばかりで、別な意味で頭を抱えました。
時計と気圧計は数万円のものですが、後は数千円からせいぜい1万円弱のものばかり。
バッテリーあたりなどは、残寿命や取り外しの面倒などを考えたら、摩り替える手間のほうが大きいくらいです。
目先の1円2円にこだわって結果的に損をする馬鹿は、どこの世界にもいるものなのですが、この手のセコイ人間の行動は、結局、犯罪者本人も誰も得をしないのですよね。。。
特に船検備品のすり替えにいたっては、もしも私がそれに気づかずに緊急使用をして着火しなかった場合、命に関わる問題を起こしかねないものです。
その場合、どう責任を取るつもりだったのでしょうね?
ともかく、このままでは出航もままなりませんので、年末年始でざっと直してしまうつもりです。
それにしても、いや、セコイ。。。
メリークリスマス!
世界中の人々が、平和と幸福に包まれますように。
ちなみに今年はミサにも行かず、家で犬暮らしです。
ホットワインと暖めたフルーツケーキで、ドイツ風のディナーにして見ました。
そんな中、お気に入りの靴を半分ほど食べられ、大ショックなイブです。
船を買うと決めてからろくにネットを見る暇も無いほど忙しいここしばらくですが、仕事も遊びもろくに楽しめない人生よりはよほどいいのかな、などと感謝をしています。
それにしても、船を購入して到着するまでのこの時間というのは、なんともわくわく感が高まるものです。
”まがもん”、そのテンダーの”こまがもん”そして今度の”かるがもん”で3艇目ですが、恐らくこの感じは何度船を買っても消えないものなのでしょうね。
今日も、国会図書館から昔の舵誌のコピーを取り寄せました。
もちろん内容は88年当時時期のFlicka20のレビュー記事。
20年近くたつのに、古びない船ですね。
到着は今週末前後の予定。
古い船だけにトラブルは無数に起こるのでしょうけれど、本当に楽しみです。
元から付いている装備追加。
アルコールコンロ:
ただしジンバルなし(^^;
デプス&スピードログ:
これがちゃんと動くようなのはうれしい誤算。
ちゃんとコンパスを直した上で、これとハンディGPSがあれば、とりあえず大島行きぐらいであれば大型GPSはいらないかも。ロングキールの直進性があれば、オートパイロットも要らないかもしれないし。
元から持っている装備追加
温水シャワー:
太陽光加熱タイプと、別途沸かした湯を入れるタイプの二つ
冷蔵庫:
イワタニ12V&カートリッジガス冷蔵庫。これ、どこかに設置できないかな。。。
決して金持ちじゃない身には、こうやって、お金がかからなくて住む部分が増えてくるのはありがたい限り。(映像クリエイターって、意外と設備投資がかかるのですよ。。。)
妻の怪我がある以上、”まがもん”の時のように泊り込んで集中的にメンテということはできないけれど、いろいろ楽しみです。
質問があったのでお答えしますが、先ほど書いた船の装備全部は買えないですからね!
そんなに金持ちじゃないやい(^^;
とりあえず、船は決まり、マリーナも決定。
となると今度は艤装および装備計画を立てなければなりません。
現在艤装済みなのは、ジブファーラー(前帆巻き取り装置)と、レイジージャック(主帆折りたたみ装置)、フルバテンセイル(セイルシェープを整えて翼面効果を増す棒)。以上終了(^^;
セイルが比較的新しいのが救いですが、色々と直す必要があります。
●すでに購入済みで積み込むだけのもの
ライフスリング2:
パルピットに結ぶだけ
板フェンダー:
×2
掃除道具・工具一式:
足りないものはマリーナにてレンタル
テンダーおよびエンジン:
こまがもん一式
ボートフック:
2本
ハンドコンパス:
プラスチモ
ハンディGPS:
ガーミンGPS、ブルーマップ入り
双眼鏡:
安物の防水タイプ
海図一式:
前の船で使い込まれたもの
ハーネス付きPFDとハーネスライン:
前の船から。ハーネスは4本あるがラインが2本しかない
オイルスキン:
ヘリハンマッチレース上下
その他雑索など:
一式
●絶対に購入が必須なもの(東京湾内で遊ぶため)
マスト倒しおよび陸送:
25万円
マスト・リギン再艤装およびクレーン下架:
5万円
船底剥ぎ:
6000円×上架日数(5日)+クレーン操作料=5万円
エポキシ処理:
インタープロテクト 2万円
船底再塗装:
SEAJet黒2缶 2万円
ペラクリンjr 6000円
木部エポキシ:
エヴァデュア&ニス2万円
ジャックライン:
1万円
フェンダー(防舷材):
1万円×4=4万円
舫い紐:
100メートルくらい:3万円
バルクヘッドコンパス交換修理:
250ドル=3万円
船舶保険:
10万円
以上、一月中旬までに艤装のこと。
●安全上可及的速やかに艤装したいもの(東京湾から出るために)
オートパイロットST2000+:
600ドル=7万円
ハーケンワンラインリーフシステム:
200ドル×2=5万円
DGPS魚探NAVMAN6500MAX:
16万円
ドジャー:
20万円
信号弾:
12000円×2本=24000円
航行エリア変更:
1万円
以上、春一番までに艤装したい。。。
●近々の艤装を目指すもの(目指せ日本一周!)
バウスプリット交換?
85000円
ロープ類全交換?
10万円
ファーリングクルージングスピン(ジェネカー)?
20万円
救命ボート?
全沿海用?近海用? 50万円。。。
国際VHF?
登録込み15万円
イパーブ?
30万円
レーダー?
30万円
リギン交換?
15万円
……ええっと、お金計算するの怖いんですが。。。
……うへ!しんどい!
やっぱり、ゼロからやり直しだとお金かかりますね。。。
これではもう一艇買える勢いです。。。(というか会社がもう一つ作れる勢い。。。)
つくづく、この国では、冒険の安全はお金で買うものなのですよね。。。(しかもお金を払っても安全とは限らないし)
向こう数年は乗るつもり無かったから残してきちゃったけど、前の船からDGPS魚探とオートパイロットくらい持ってくればよかった(^^;
と、とりあえずは、”絶対必要”なラインで近場の海遊びです。
欲しいものを全部まとめて付けたら、いくらなんでも身上潰しますね、これは(^^;
次艇”かるがもん”を置くマリーナは、東京に戻すことにしました。
以前も書きましたが、東京湾奥の私が通うマリーナは、水は日本一(世界一?)汚いのですが、スタッフや設備は日本一優秀なのです。
やはり、素人にとっては、ヨットに詳しいマリーナスタッフのサポートは欠かせないものですので。
それにやはり、休みが不定の身には、木更津まで毎週通うのはかなりしんどいのですよね。
木更津では半ば自主係留の様な泊地でしたので、2,3週も船に顔を出さないのは、自艇が傷むのはもちろんのこと、周りの方にも迷惑をかけてしまうのです。
水は最高だったので、残念ではありますが。。。
最近同じ質問が多いので、日記でまとめて。
船を買うにあたって色々な人をお誘いしたところ、大体返ってくる返事が決まっています。
「行きたいんだけど、泳げないんだよね。。。」
安心してください。私も泳げません(笑)
もちろんこれは私だけじゃなく、名だたるヨットマンでも、泳げない人は多いのです。(例えば日本の鎖国を破った世界初の太平洋単独横断者堀江謙一氏も、実はまったく泳げません)
堀江氏の言葉ですが、「ジャンプが得意な人が飛行機のパイロットに向いているの?」ということなのです。
ヨットは岸沿いに走っていても、陸からは2,3キロは離れています。
その距離を服を着て、しかも落水するような酷い海況の中を泳いでわたるのは、泳ぎのプロでも不可能なのです。
ヨットで大事なのは、まず、落水しないように気をつけること。例えばトイレは直接海にせず船内のトイレを使う、荒れてきたときや夜間には必ずハーネスをつけること、です。
そして何よりも、万一落ちたときに少しでも浮いていられるようにライフジャケットなどのPFDをつけることが大切です。
ちなみにこれも一つ覚えておいて欲しいのですが、落水をしても、実は、ヨットで落ちた人をそのヨット自身で助けるのは大変困難です。
ヨットの乾舷は非常に高いため、人力で人を引っ張り挙げるのは困難なのです。それに、下手に慌てて突っ込むと、プロペラに落水者を巻き込んで撒き餌状に変えてしまう危険性もあります。
ただし、そういう事態に備え、ヨットにはライフスリングという救助専用フロートをはじめ、さまざまな浮遊物が用意されています。
落水をしてしまったら、まずは落ち着いて船から投下されるそうした浮遊物をしっかりと抱きかかえて、救助を待ってください。
救助には相当の時間がかかりますし、最終的な救助段階ではある程度自力でしがみついたりはしごを上る必要が出てくる場面も多いのです。
それに備えてしっかりと浮遊物を抱えて丸くなり、体温の低下と体力の損耗を防いでください。
何にせよ、まずは落ちないことが一番です。
用足しはきちんとトイレでしましょう。
余談ですが、北米の水死者の、なんと8割近くの人がチャックが開いていたという笑えない事実があります(^^;
今度のヨットはFlickaという、20フィートのヨットです。
パシフィックシークラフトというアメリカのメーカーのヨットで、このクラスでは世界一の品質の船とされています。(Fortune Magazine 他、多数の雑誌による評価)
http://www.coslink.net/personal/flickafriends/mainpage/
”Flicka”とはスウェーデン語で<少女>を意味します。
その名の通り少女のように可憐に小さい、そして元気いっぱいの船です。
通常、20ftのヨットでは、外洋に出ることは出来ません。当たり前の話で、波よりも小さい船はその海には入れ無いのです。
ところが、Flickaだけは違います。
ニューポートのロブスターボートの船型を利用した船体と、鉛でできた大きなキールバラストのおかげで、物語の中の冒険好きな少女のように、どんな海にも入ってゆくことができるのです。
実際、Flickaは500艇ほど作られたのですが、そのどれもが偉大な大冒険を成し遂げていて、Flickaの渡った事の無い海は、この地球上には残されていません。一艇は、世界一周にも現在挑戦中だそうです。(もしこれが成功すれば、青木洋氏の記録に並ぶ最小艇による世界一周記録タイです)
”ポケットクルーザー(ポケットサイズの外洋艇)”といえば、まず基本的に、このFlickaの事を指します。ポケットクルーザークラスには他にも何艇か種類がありますが、そのどれもが、Flickaほどの耐航性を持ちえていません。
あまりに変わった(そして高価な)船のため、Flickaは2001年で生産中止となり、現在は新艇での入手が不可能です。オーナーも手放さない船のため、500艇という一大フリート数建造されたにもかかわらず、常に世界中で10艇の中古があるかないかと言う希少さです。
なにしろ、同じ値段を払えば、同年式の30ftが余裕で買えてしまうのです。30ftといえば、体積比ではFlickaの3.375倍も大きな船です。Flickaはよほどの物好きで無いと買わない船だったのです。
私の購入する予定の船は、赤いハル(船体)の、1988年モデルです。18歳の船といえば、普通相当なおばさん船ですが、Flickaの船体寿命は普通のヨットの倍近くあるため、まだまだ若い船です。
船体はFRP。内装は合板だけでなく、チークの無垢材を多用しています。
この時期のFlickaの特徴として舵まわりもチーク製であり、そのため、木造船を思わせる、非常にウッディな外見となっています。
船体の左舷に傷があり、ここは要補修。2年弱乗られていない船のため、木部もだいぶ痛んでいます。(舵が木部のため、ここも最低でも直さないと乗れないですね(^^;)
この船の最大の特徴は、水面下のロングキールにあります。
鉛製のこの長いはらびれが、どんな荒れた海でも船の姿勢を復元させる力を持っているのです。
本日、前オーナーさんの売却許可が取れ、次艇の支払いと船名の決定がすみました。
次艇は「かるがもん」。
Flicka20という船です。
それにしても、現金でのやりとりは心臓に悪い(^^;
会社の経営で触れるのはゼロがもう一つ大きい世界ですが、会社では基本的に振込みなので、現金には直接触れないんですよね。(直接自分のお金でもないしね(^^;)
まあ、当分はああいった金額に触れることも無いでしょう。
これでしばらく貧乏ですが、その分心が豊かになったからいいかな?
次のヨットですが、ほぼ決まりました。
現在、話の最終的な詰めを行っています。
いやあ、ヨットが無い3ヶ月間は長かったです。。。
まさかこんなに自分がヨットに中毒していたとは。。。
ちなみに、次の船は20ftとかなり小さく、そして自分好みの船です。
テーマは”気軽にシングルハンドで外洋へ”です。
正直、かなりの高級艇なので値段は張りましたし(実は前の船より高い。。。)、船齢18年と古い船です。
ですが、不満足な船を買ってまた買い換えるよりもコストは安いですし、31ftの”まがもん”と違って、毎年のランニングコストは相当抑えられますので、2年間も船を持っていれば充分ペイする価格差では無いかと思っています。(高級艇なので、一度手直しすれば、後はいじる場所も少ないですし)
ヨットの種類など詳しい話は、納艇日決定後に!
Many wise and experienced yacht owners say.
"The pleasure derived from a boat is inverse to its size."
SEA - The Western Boating Magazine
PerlDiary S Ver.1.02 |