Magamon's Log 航海日誌 | ホームページへ戻る |
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そんなこんなで、GW前半の旅、横浜ベイサイドマリーナから帰港しました。
まずは、出発前。
本当は土曜日に出るつもりでしたが、南風による暖かく背が低い高気圧(というか、見せかけの高気圧)の上空に北から寒気が流れ込んでいる状況。前回の日記にも書きましたが、これは雷雲の発生が予想される状況ですので、出航を見送り。風は自分の腕で、波はヨットの性能でやり過ごせますが、雷ばかりは神様に祈るしか方法がないわけで。(実際この日は海の事故が相次いだようです。出なくて正解)
で。とりあえずメンテということで、振動するごとに謎の停電が発生していたので、それを修理。
電気パネル周りを一通り見直しました。
ついでに、シガレットソケットを、15アンペアに増強。
バッテリーは、どうもシーキングのがいまいちなので、これは近々交換かも。
そして明けて日曜。
近場ですが、横浜ベイサイドマリーナに出航しました。
犬がゲロまみれになっていたため、朝遅く、8時の出航でしたが(^^;
ところが、この日はほとんど無風。
舵取りはオートパイロット君に任せ、エンジン頼みのつまらない30マイルになるかと思われました。
そして、なんとかようやっと、最後の方のほんの1時間余りだけ南の風が吹きました……が、喜んでエンジンを切ったのもつかの間、これがなかなかやっかい!
風はあっという間に吹き上がり、海ほたる計測で13メートルの強風に!
しかも南風だから、思いっきり向かい風で、タッキングを繰り返しながら上り続ける羽目になり……しかも、フルメイン(主帆)フルジブ(前帆)のフルセール状態だったので、船は見事にオーバーヒール!
もちろん、とっとと縮帆すればいいだけの話なので航行上は特に問題はありませんでしたが、縮帆作業中に海面に触れたジブセールが波をすくい、全身びしょびしょに。(今回はシングルハンドのため、オートパイロットで縮帆作業をしていたのですが、うちのオーパイ君は安物のため、ある程度以上の風になると言うことを聞いてくれなくなるのです)
強い風で強制的に気化熱を奪われて、もう、寒いの寒くないのって!
作業速度が鈍り、大きく傾いた船の中からも、ガチャン!と、瀬戸物類にとって、何かとても致命的な音がする有様(^^;
なんとかかんとか縮帆しましたが、びしょぬれの寒さだけはどうしようもなく、結局1時間震えっぱなしでした。
ほぼ無風状態から、たった15分ほどでこの有様です。春の天気はこれだからやっかいです。
ほうほうのていでようやっとYBMのそばに近づいたと思ったら、今度は急な風から避難してきたと思われる漁船や小型本船の入港ラッシュに巻き込まれて、えらいことに。
しかしこっちも寒さで体力切れ寸前だったので、「ええいままよ!優先権は我にあり!」とばかりに突撃。警笛を鳴らされまくりながら、YBMに強行入港しました。
ところがYBMは急な風から避難してきた船で満員状態。私は予約済みだったのですが、予約バースがすでに他の人に占有されてしまっている状態だったのです。係員さんは、予約バースから移動して貰うまで待ってくれと叫ぶので、やむなくフェンダーを付けたまま港内をぐるぐると回る羽目になりました。
YBMには先に入られた同じマリーナの先輩方がいらして、そんな私を見るに見かねて、船を横抱き(船に横付けすること)しても良いよと誘ってくださいました。ありがたい限りです。
ところが、急な風でへろへろに疲れ切った私には、フェンダー(防舷材)の付け替えは無理でして、結局お断りしました。横抱きだと今回は位置の都合上右舷着岸になっちゃうので一度左舷に付けたフェンダーを、逆に付け直さないといけないんですよね。小型フェンダーしか持っていませんでしたし。
先輩方が入港されたときにはまだ風は吹いていなかったので、ひょっとすると、フェンダーの付け替えくらい面倒くさがりやがって情けない、などと思われたかも知れませんが……もう、体力切れで(^^;
そんなわけで、先輩に詫びつつ、空いている桟橋にふらふらと着岸してゴールです。
午前8時半にマリーナを出て、入港時にはすでに午後4時。
たった31マイルに、7時間半の長旅でした。
その後、チョコをかじりながら服を着替え、揺れとコンパニオンウェイから流れ込んだ海水でぐしゃぐしゃになったキャビンをざっくりと掃除。事務手続きついでに買い物に出かけ、今回の航海目的である、船底塗料とプライマーをゲット。
ようやく人心地付いたところで、携帯に着信が。
三崎漁港に向かっていたはずの、東京湾初心者仲間のオードリーさんです。
聞けば、やはりこの強風で慌てて引き返してきたとのこと。
ところが、似たような事情の船が多く、ベイサイドのビジターバースはすでに満杯で困っているとのことでした。
ちょうど折良く私は買い物ついでにYBMの事務室にいたため、私の船に横抱きをすることでYBMさんに了解を取り、バースをご一緒することとなりました。
思えば、近くで船を持っているのに、直接船同士でお会いするのは今回が初なんですよね。
横抱きは難しいのですが、オードリーさん、見事な着岸でした。さすが!
その夜は、YBMのマリーナとは思えないゴージャスな設備で過ごし、そして翌朝。
なんと、今日は完全無風!
鏡のような水面です。
9時まで待ってみたのですが、いっこうに風が吹く気配がありません。
同じマリーナの先輩方の船はもう少し風を待ってから出るそうですが、私の船は足が遅いため、そろそろ出ないと到着が夜になる危険性があります。(それに、実は昨日の冷えのせいか腹を下してしまい、薬で止めたものの、薬の効果が切れる前に帰らないとマズイ事情があったのです(^^;)
そんなわけで、普段持ち歩いている非常用タンクから追加給油をして、全行程機帆走覚悟で出航です。
私は普段エンジンはほとんど使わない主義なんですが、ヨットも、風が吹かなきゃ単なる遅いモーターボートですからね。とほほほほ。
そんなわけで、帰り道は、完全にオーパイ君に操船を任せ、帆はほとんど飾り程度に上げ、のんびりとしておりました。
ところが、川崎沖で、妙な動きをする2隻の漁船が。
その2隻、私の目の前までわざわざやってきたかと思うと、私の船を包み込むように2船引きの網(バッチ網)を張り始めるではないですか!
これにはびっくり。
エンジン頼みの便利さで急舵を切って避けましたが、私の船を中心に張り始められた網ですから、帆走していたらさすがに避けられなかったでしょう。
保証金目当てに、網が古くなって買い換え時期になるとヨットをわざと引っかける悪質漁師がいると噂で聞いたことはあるのですが、まさか、ねえ……
東京湾の漁師の皆さんの名誉のためにも、偶然であることを祈りたいものです。
(もっとも、実は、私の船はヨットにしては極端に喫水が浅いので、バッチ網の中程だったら多分上を普通に抜けちゃうんです。引っかかるところもない船形ですし。でも、網の上を通過してしまったら、言いがかりはいくらでも付けられますからね)
そんな小事件はありましたが、その後も完全無風。
ああ。海面に顔が写ります。
そして、マリーナ到着、午後2時。
午前9時出発ですから、31マイルを5時間ちょうどで走破したことになります。昨日の7時間半というのは、向かい風の影響なんですね。
無風でしたが、愛艇と共に、まあそれなりに楽しめた小旅行でした。
今日の雷雨、見た目上の高気圧&南からのしめった暖かい風という、あまりに典型的な気象パターンだったので、さすがに昨日の夕方段階で天気図を見て予報出来ていました。雷の時間も午後3時くらいと、我ながらRYAの想定問題並みに上出来にずばり的中。(一応こんな奴でも、知識面はショアベースドヨットマスターなので……)
風はやり過ごせますし波は船が耐えてくれますが、さすがに雷だけはどうしようもないので、急遽、三崎へのクルージングの予定を変更して明日以降の短縮コースに。
ところが、今朝の晴れ空のため、なかなかみんなに信じてもらえないわけで(^^;
ちゃんと信じてくれた妻だけが、傘を持って出かけました。
昼頃、妻からは「傘を持っていってみんなに馬鹿にされた。本当に振るの?」という突っ込みが。ああ、妻よ、おまえもか!
でも……ちゃんと振ったでしょ?
ちなみに明日は関東地方、午前中ゆるめの北の風だとおもうので、ヨットの人は、それに乗って南に下ると楽です。ただし、午後からは南に変って結構吹くかも。明日は早めの行動が吉です。
明後日は、南のまま風は一時的に弱まるはずですが、明後日夜から明明後日の朝には南の風が強まり、天気が本格的に崩れ始めるかと思います。(5月3日ごろ、一旦北の風に変るのが、天候回復の合図です)
ちなみに私は気象予報士でもなんでもないので、上記はただの日記であって、予報ではありませんからあしからず!
「道徳教育必要ない」 山崎・中教審会長
このニュース、さすがは中教審会長、暴走する自公政治家や一部官僚の発言に対し、締めるところを締めた発言と言えます。
冷静に考えてみれば、そもそも、「俺には徳がある」と主張する人間ほど徳に劣る人間もいないわけで。
道徳を教えたがる政治家に道徳があると考える方が変なのです。
また、中教審会長の言うとおり、歴史という単語をきちんと理解すればわかるとおり、その解釈を政府が決定することは共産国でもない限り、物理的に不可能。
そもそも歴史には勝者敗者それぞれの側から見れば正反対の意味になることで判るように明確な多面性があり、本来は、そうした多面性を教えるための教科書検定制度による複数教科書採用のはずなのですが。
しかし日本では、学校教育の世界だけでなく、その他のことでも教育や後進指導が絡むと、中教審会長の指摘したようなトンデモ主張をおっぱじめる人物が多いのですよね。
ヨットの世界でも、精神論を強く唱える人間ほど、不法係留者であったり、出航回数が少なかったり、社会的に何も為し得ないままに無職であったり、実はほとんど何の資格も持っていなかったり……
むしろ、そうした精神面で尊敬できるとは言い難い人間ほど、精神論や徳について強く主張する傾向が強いのですよね。
自らに徳がないからこそ、自分が徳のルールを作る側になって、自らの徳の無さをごまかそうとするのでしょうか?
会社でも、出来の悪い人間ほど、後輩指導に精神教育を持ち込みたがりますよね。
http://www.petlovers.ne.jp/iq/index.html
あなたの愛犬IQ診断結果
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愛犬のIQは犬IQ141です。
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愛犬は 天才 タイプです。
●NASAがスカウトに来るかも 天才タイプ●
視覚判断力 IQ35
聴覚判断力 IQ31
社会性適応判断 IQ40
家庭生活の適応性 IQ35
研究所からスカウトが来るくらいの超天才犬。
だれもが認める知能の持ち主で、その能力はあまたの犬たちの中のトップ!
ギネス登録やTV出演犬の才能あり。
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うむ。曲がりなりにもボーダーコリーだしね(^^;
で、肝心の飼い主の私は……
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犬の飼い主IQ診断結果
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あなたの飼い主IQは130です。
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あなたは 頼りがい十分タイプ です。
☆均衡感覚バツグン、愛犬にとって頼りがい十分タイプ☆
飼い主の素質 IQ23
どのようにしつけている? IQ30
どれだけしっかりしつけている? IQ22
愛犬への献身性はどのくらい? IQ33
どれくらい思いやっていますか? IQ22
ときにはきっぱりとした態度でボスであることを犬に示し、
かわいがるときには思いっきりかわいがるわんこにとっても頼りがいのあるバランスのとれたタイプ。
思慮分別に富み、愛犬の立場にたったものの考え方のできる飼い主さんです。
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まあ、IQという名前は付いていますが、適性診断ですよね、これって。
畜産学科出身者にしては低い数字かも(^^;>自分
私が以前から再三繰り返している、「コピペ思考」の問題性が、ようやく一般メディアでも問題視され始めましたね。(日本経済新聞 4月20日 1面記事「ネットと文明 第10部-5」)
コピペ思考とは、文字通り、ネット検索をしてその内容をコピー&ペーストすることで思考した気になる、というもので、別名「グーグル思考」などとも呼ばれます。
ネットは様々な人が様々な利用方法をしているので、自分の思いこみを裏付ける情報が簡単に入手できます。例えそれが現実に反したり、明らかに常識的に間違っていたとしても、持論に沿った論拠を集めることは非常に簡単なのです。
従って、思考元の情報源をネット情報に頼ると、思考を一切停止した思いこみだけの状態であっても、あたかも自ら思考したかのような表層的理論武装と満足感を得ることが出来るのです。
これが、ネット検索ではなく、物理的情報検索であれば、手持ちの書籍や、図書館、ブンソクで論文検索をしている間に、自分とは意見の異なる多くの文章や発言を強制的に目にすることになり、その際に、自己の論理を検証する機会が与えられます。私自身、論文や雑誌記事を書いた際、こうした物理的検索過程において、自分の論理の間違いや思いこみに気がついたことは、1,2回ではありません。
しかし、ネット検索では、検索が上手ければ上手いほどそうした機会は与えられ無いことになります。そして、検索の上手い人ほど、自分の論理に沿った意見だけが高純度で集められることになります。
米国でよく言われる物の例え方ですが「グーグルを使えば地球が平らであることを証明することも簡単」なのです。
日経新聞では、子供や学生におけるコピペ思考の蔓延が思考力を奪っていることを示唆していましたが、実際のところ、この問題は最近この手法を手に入れた大人の方が深刻であると私は考えています。
一例を挙げれば、以前、私の掲示板で、内科医が「医者は医療過誤で処罰されるべきではない」という理屈を振りかざして大暴れした事がありましたが、論客を自称する彼が世間の常識に反した思考に陥ったのは、情報源をネットのみに頼り、「マスメディアはウソばかりだ」と決めつけて、その他の情報を一切受け付けなくなっていたところに原因があるのではないかと私は考えています。
世間の常識的には(そして、世間の常識の集大成である法律上でも)、この時新聞やテレビで再三繰り返されたように「医者だろうがトラック運転手だろうが、業務上過失は業務上過失で正当に裁かれるべき」というものであるはずです。例えその原因が世間の流れや雇用側に端を発した過重労働にあろうとも、世間的同情こそあれ、業務執行者本人の過失責任がゼロになるわけではありません。
しかし、元々は相当に頭の良い(しかも彼の周囲の情報を聞く限り、仕事も決してサボりぎみでもなく、むしろ人格的評価も高い)はずであろう人物が、世間の常識や多くのマスメディアの論調から大きく乖離した、いわゆる非常識な言動を繰り返すようになってしまったこの小さな悲劇の原因は、コピペ思考に頼ったことに原因を置いているのではないかと思えるのです。
これが、子供であれば、周囲の大人による叱咤が加えられることによってネット情報の便利さの危険性を思い知る機会が与えられますが、従来の「自分の思考を裏付ける情報を探し出すこそが思考である」という思いこみがある大人の場合、自らの思いこみが是正される機会は与えられず、こうした危険な思考停止がそのままにされる危険性があるのではないでしょうか。
思考の最初期やとりまとめの時期には、なるべくネット検索を使わないようにすること。
こうした制約を自らかしてゆくことも、これからは、大人の大切なたしなみの一つになって行くのではないかと思えます。
6割が「銃規制、惨劇防げず」=消極的な米社会−米大学乱射で世論調査 時事新聞社
ようやっと日本のマスコミも冷静になってきましたね。
NAB日記で何度も書いていますが、私の滞在中、米国でははじめっからこの論調です。
そもそも、宗教系の息がかかった日本のマスコミが大統領に質問しただけで、米国内でははじめっから銃規制の話題なんてほとんど出ていないんですよ。
これが「Liberty is not Free」という概念に基づく思考なのはもちろん、そもそも、米国にある程度滞在した人間なら誰でも知っているように、米国では、武装は憲法に保証された基本的人権の一つなのですから。
無事帰国しました。
犬が大はしゃぎです。忘れられていなくって、よかった。
ただ、Westmarineで買った双眼鏡、片側のレンズカバーが無いでやんの……
早速、火曜日あたりにクレーム電話の予定です(^^;
とりあえず、寝ます!
そして、帰国中。
なんと、LAXは雨!
砂漠にも雨が降るんですねえ。
朝ご飯は、バーガーキングのワッパーコンボ!
やっぱこれがないとね!
LAXのセキュリティチェックは異様に厳しく、エコノミークラスに至っては、列に並ぶ前に全員が重量検査を受けていました。
日本人客がのみ並み重量オーバーでチェックを食らっていました。追加料金、馬鹿にならないんですよね。
今回はアップグレードをかけていて、本当に良かったです。
昨日メディアの先輩ともお話をしたのですが、やはり、カンファレンスに単身参加の場合には、ビジネスクラスか航空会社のゴールド会員は必須です。複数人数いればエコノミーでも分散して資料を持って帰れるのですが、一人では確実に重量オーバーです。重量オーバーの料金を払うことを考えれば、確実に、格安ビジネスの方が安いですし。
ちなみに、ビジネスクラスラインでは、スターアライアンスゴールド会員の白人おじさんが、ファーストクラスの人を指さして若い黒人の係員と大ケンカ!
「俺が先に並んでいたのに、なんて他の客が先なんだ!?」
ちなみに答えは簡単。あなた以外の人はみんな、ちゃんとしたファーストやビジネスクラスの客だからです(^^;
スタアラゴールド会員はビジネスクラスレーンが使えるというだけで、実際にビジネスやファーストの客がいるときには、そっちが優先になる規約です。もちろん、通常時にはわざわざチケットを見ずに、ビジネスクラスレーンの到着通りの順番で処理をしますが、先日のVA Teckでの韓国留学生によるテロの影響で厳しいチェック体制の今日は別。チケットチェックを受けて、しばらく待てと言われた客が切れたという次第です。
ケンカを売られたお兄ちゃん、騒ぎの詫びがてら、憂鬱そうに私に愚痴っていました。
クレイジーな客がいると大変だねえというと、苦笑いして大いにうなずいていましたが。
そして、ビジネスクラスラウンジでのんびりと。
いま、クリスフライヤーラウンジは工事中で閉鎖されていて、全航空会社合同のラウンジです。
いやあ、デカイ(笑)
それしても、クレイジーなあの男と同じ飛行機に乗るのか。
向こうはエコノミーだからこっちには来ないと思うけど……不安だ。
そういえば、なんだか、VA Tech事件の犯人のビデオ、今度は放送局側が、犯人の主張の聞こえが良い部分ばかりを放送して異常さを示す部分を放送しなかったとか何とかで叩かれてますね。
いや、そりゃ、今までの部分でも、充分に異常でしたが、問題はその異常性がどんな原因で発生したのか、というところにあるはずで(^^;
もう、わけわからんです。
4/19
この日は、朝から移動日。
なんと早朝3時半に起きて、出発準備。
NAB自体も最終日なのだが、事実上昨日まででほとんど全てのことを終えている感じで、皆今日は帰宅・帰国に使っているようだ。
そしてエアポートシャトルで、LAS空港着。
なんと、4時半段階で、もう大行列。
これは嫌な予感がする。
ちなみに、空港の時計がロレックスなのはさすが。
……案の定、窓口が閉まってやがりますです、はい。
法律では確かに始発便2時間前に窓口を開けると定められているし、IATAのルールでもそのはず。だからといって、この非常事態体制警備の中、5時ギリギリにあける必要もないだろうと思うのです。
おかげで空港は大パニックです。
そんな中、旅慣れた感じの自称ロンドン出身の老婆がわざとらしく、哀れみを誘うように質問を繰り返して、列をすり抜けて行こうとしてたりなんかして。
しかし、彼女の行動が阻止されると先ほどの哀れを誘う口調はどこへやら、傲慢な態度で猛然と反撃。どう見ても惚けてなんかいない感じだ。そもそも、シンプルではあるが、恐らく金持ちだろうという極めて素材の良い身なりをしている。
日本にもこの手の老害老人は多いが、米国にもいたか。何ともセコイ!
で。
5時にならないと窓口が空かない癖に、全部の検査が終わってゲートに付いたら、時間ギリギリ20分前。しかもバス感覚で飛んでいる米国の飛行機だから、乗客を待つ気は当然ゼロで、さっさと離陸準備をしています。
ラスベガス空港のラウンジは検査場の手前にあるため、せっかくのラウンジなのに、見学すら出来ませんでした。
さすがは一度潰れたUSエアウェイズ。やることが酷い。
でも、検査場に流れているビデオが、全てエンターテインメントだったのは、さすがはラスベガス。1時間半これだけでも飽きませんでした。
その後、出発までの最後のたった20分で空港内スロットをやったら、再びジャックポット寸前(3等くらいの感じ)が出て、さらに100ドル儲け。
これで、ラスベガス滞在、計300ドル勝ち。使ったつもりの元金と合わせれば、600ドルほどお小遣いがある形です。
ここまで来れば、もう、LAXで何か買い物をしろという神の啓示でしょう。
何を買おうかな。
Westmarineに行って、双眼鏡を買うのもアリかも。
船舶用医薬・手術用品一式も消費期限が切れていたから、買い換えたいし。
日本のサバイバルキットだと手術が出来ないので、出血多量と傷口の解放による状態の悪化が怖いんですよね。(あるいは、腐敗部位の放置なんていうのはもっと危険ですし)
その点、アメリカのキットには手術用品(手術用ハサミ、糸と縫い針、代用表皮)も一式入っているので、安心なんです。
自分自身を縫う場合には資格は要らないし、海上での緊急事態であれば、他人を縫っても罪に問われないし。(実は私は大学で去勢だのなんだのと動物手術実習経験があるので、自分の怪我なら自分で縫っちゃうのです。こうした自分自身へのちょっとした治療技術は海の男には必須の技術なので何かと重宝しています。地球一周レースや、RYAでも教えますし)
もちろん、普通の止血パットや止血シールなんかも入っていますので、私が動けないような怪我をした場合でも、最悪それだけやってくれるだけでだいぶ生存率が変るでしょう。
ただ、法律の都合上強い医薬品は入っていないので、麻酔がないんですよね〜。私自身は麻酔があまり効かない体質なので、あまり変らないといえば変らないのですが。
そんなこんなで、空の人となり、その後30分も飛行機に乗れば、あっという間にLAXです。
LAXはまだまだ早朝ですが、ホテルに荷物だけでも置きに行ってみたところ、なんとサービスでアーリーチェックインがオッケーとのこと。その代わり、予約してあった禁煙室じゃなくって喫煙室だし、しかも狭いよ、といわれたけれど、腹下しの3時半起きの身には、どんなベッドだってありがたい!
例えダウングレードだって、オッケーですよ、それは!
狭くて苦い香りの部屋ながらも、少し休んで体力回復!
早速買い物に出発です。
レンタカーを借りようかと思っていたのですが、ホテル前で、エチオピアから来たという、タクシーの運ちゃんと意気投合して、そのままスタート。
Westmarineでは、双眼鏡と一番大きいサバイバルキット、さらに特大のスナッチブロック(ロープの途中に挟み込める自由滑車)と細々としたパーツ類で、ちょうど600ドル。
双眼鏡は、なんと、コンパス付きで完全防水。しかも、センターフォーカス。
本当はこの値段じゃ買えないものだったのですが、シーズンイン前の特売で、50ドル引きだったんですよね。
Westmarine独特の青い奴が欲しかっただけに、嬉しい嬉しい!
もしカジノに行っていなければ、こんな双眼鏡は買えなかったわけで、まったくもってして、カジノ様々です。
その後、会社関係の皆様へのお土産をWestmarineと同じショッピングモール内で買い足して、マリナデルレイを後にしました。(なんと、運ちゃん、わざわざ迎えに来てくれました。そりゃ有料だけど、ホテル前で待っていた方が効率良いはずなのに、わざわざ来てくれるあたりがありがたい。しかも送迎料無し!)
ショッピングモール内のスーパーでは、ペット用品コーナーの寂しさが印象的でした。
とにかく、カナダ製中国産小麦フードによる回収騒ぎで,売るものもろくにない状態。そのせいで、ペット用のおもちゃもありませんでした。
米国のペットオーナーの皆さん、唐突に愛犬愛猫に与えるフードが無くなり、相当苦労をしているようです。
さて。
これで、いよいよ明日には、日本に帰国。
予想通り荷物がものすごい量のため、溜まっていたAMEXのポイントを自腹で全部つぎ込んで、帰り便をビジネスクラスにアップグレード。それでも重量ギリギリなのが恐ろしい。
ちなみに、結局、持っていったトラベラーズチェックが大量に余ってしまった。
これを、成田で日本円に戻さないといけないですね。レートが悪いのが気になりますが、まあ仕方がないところ。
私はカードを重視するので、むしろ足りないかと思うくらいの金額しか持って行ってないのだけれど、ラスベガス滞在中は、企業各社のパーティと、カジノのコンプで食っていたからなあ……
カードの方も、ホテル代と交通費以外は、朝食のブッフェ代くらいしかかかっていない気が……
Westmarineの買い物が初の本格的な散財かな?(とは言っても、半額はカジノの勝ち金だし)
言語矛盾のようだが、カジノのおかげで、今回は本当にお金を使わない旅行だ。
NAB3日目
とにかく、食あたりの余波が酷い!
まったく仕事にならない。
とはいえ、この手のものは得てして現地の人は平気なので、クレームを云々言うレベルの問題でもないし。う〜〜ん。
そんなこんなを考えながら、ふらふらと、トイレとスペシャルセッションの会場を往復する生活でした。
おかげで、ラスベガスコンベンションセンターやサブ会場のヒルトンのトイレ事情にはだいぶ詳しくなりました。
でも、コンベンションセンターのトイレの様子や、混まずに清潔なねらい所の情報などを詳細に書いてもしょうがないので、とりあえず、2日目に書き損なった取材の箇条書きでも。
・ヘリ、写真載せ忘れ、こんな感じです。
・センターエリアでは、日本での業務用モーターショー並みに車が並んでいる。というか多分車だけ比較しても、NABの方が規模がでかい。
・ヘリは実は1台ではない!
・NAB参考出展の、会話ロボット。会話をして自律移動をする。もので、なかなか周囲の会話に対して正確な受け答えと動きをしていた。
・ヒルトンの男子向け小用トイレ、なんと、女性の写真が上に貼ってあって、指を指して笑ったり、指の間から覗いたり、メジャーで長さを測ろうとしたりしている。う〜〜ん。さすがはアメリカ。写真をお見せできないのが残念。
昼食は、テクノロジーランチョン。
ただ、こちら、名前に偽りありで、実際にはカンファレンスランチョンだった。一人カンファレン不参加の青いバッヂを付けていた私は浮いてしまっていた。会話をしようにも、こちらが名刺を出しても向こうは笑ってごまかすばかりでどいつもこいつも名刺すら出してこない。無礼な、と怒りも感じたが、向こうからして見りゃ、場違いな場所に来た私が悪いと言いたいのだろう。
ランチ中の演説も、Tivoというネットテレビの人の自慢話で、正直面白くも何ともなかった。テクノロジーの話をしてくれると思ったのに、どうも、余りテクノロジーには詳しくない人が社長をしているようだ。
もうどうしようもないので、同じテーブルで気が合った左隣のワシントン州のTV局のお偉いさんと一緒に、ちゃっちゃと逃げ出した。どうせ体調悪くて食べられないんだし。(もちろん、昨日の銃乱射事件の影響もあるのだろう。日本人から見て、イングランド人とアイルランド人の区別が付かないように、アメリカ人から見れば日本人と韓国人の区別はまったく付かないから)
しかし、そうかあ、SIGGRAPHから逃げた企業研究者の人たちは、こんなところに溜まっていたのか。
ホテルに休憩に戻る道すがら、MGMグランドで飼育されているライオンを見る。
う〜〜ん。
うちの犬が、とんでもなくでかくて生まれつき噛み癖のある犬のため、全然怖くない。というか、ライオンって小さいなという感じ。猫科動物だから瞬発力は強そうだけど、これまた猫科特有の持久力はまるでなさそうな柔らかい筋肉をしているし。
野生の王国的発想になってしまうが、1対1では厳しいだろうけど、もう1,2頭ボーダーコリーがいれば、うちの犬でも充分勝てる相手と見た。
サバンナで、ハイエナにライオンが負けている映像がよく流されるが、うちの犬よりも小さいハイエナに負けているのも、納得が行く。(また、ライオンがハイエナを餌にしないのもよく判る。持久力のあり知恵の回る犬科の生き物には、鈍く持久力のないライオンは恐らくなにをやっても敵わないだろう)
百獣の王と言うよりも、なにもかも、でっかい猫だ。
この後マジックショーで見た虎と見比べてみると、虎の方が、むしろ王者の風格がある。虎は、中国では犬5,6頭がかりで倒すらしいが、速度も体力も、確かにそのくらいの強さはありそうだ。しかし、ライオンはせいぜい2,3頭でいけるだろう。
って、なんの話だろう?(^^;
体調が悪いと、人間ろくな事を考えない。
夕方から、案の定一人寂しくマジックショーを見学。
マジシャンの兄ちゃん、ダークアーサーという名前の割には、性格が明るく声も高く、手先も器用とは言えず、単に猛獣好きの兄ちゃんだ。TV番組で自分の虎たちが紹介されていたことをえらく自慢にしていて、ショーの真っ最中に、そのTV録画のビデオ放映まで付いていた(笑)
しかし、不器用さを補って余りあるほどに頭は非常に良いようで、手品のネタ晴らしが得意な私でも、7割方のネタが判らなかった。これはすごい。
また、ダンスガールの質がえらく高い。
着衣はしているものの、エロティックさで言ったら、先日のフォーリーズよりもはるかに上だ。
夜は、AVIDさんと、Autodeskさんの日本人パーティに参加。
今まではプレスで来ているので、プレスの担当さん経由で予約をしてしまい、現場窓口を混乱させてしまった。反省。
でも、一度非プレスでのコンベンション参加を体験しちゃうと、この気楽さは正直捨てがたいんですが。
韓国人留学生の乱射事件は、政府発表で、朝から彼の異常性がどんどん浮き彫りにされていったが、その直後にTV局のすっぱ抜きで犯人自身の撮影したビデオインタビューが放映され、実は彼が極めて正常で、幼いころから続いていた陰湿で継続的な人種差別が今回の事件の根底にあることが露呈された。
犯人が死んだのを良いことに、個人の異常性の責任にして人種差別問題やそれとリンクした人種別貧困問題から目をそらそうとした米政府の大チョンボと言えるだろう。
米国政府も、イラクで報道管制の味を占めたらしいが、残念でした。
よりによってNABで、多くの報道関係者が「911後、政府権力にすり寄りすぎた反省」を心に決意した直後に、この報道管制をやらかしたのはまずかったよね。
ちなみにカジノは、ウンがついたのか、ジャックポットの次等の当たりを引き、圧倒的勝利。残る滞在時間をどう計算しても、もう、黒字確定間違い無しです。
とは言っても、これでお金持ちになる訳じゃないんですが。
ジャックポットはテレビでよく流れるような10億円ほどの大当たりですが、2等はグッと下がって、3万円ほどなのです(^^;
まあ、ジャックポットは、宝くじみたいなものですよね。
というわけで、本日は、100ドル入れて、350ドルでフィニッシュ。トータル200ドル勝ち。
4/17
NAB2日目。
朝は遅めに出発。というか、バスが大渋滞で遅くなった。
やはり、NABでの移動はモノレールが基本だと考えた方が良さそうだ。
バスの中で会った、東部の放送局から来たという人のグチを聞く限り、渋滞と駐車場の確保の問題で、レンタカーも使い物にならないようだ。せっかく借りたのにホテルに預けっぱなしだと言っていた。
で、今日はブースをしっかり見学。
今年は車を飾るのが流行っているようで、あちこちのブースにインディカーが置いてありました。ヘリコプターを置いてあったブースまであって、さすがアメリカだなあと実感。(実はこのヘリ、単なる展示物ではなく”撮影機材”として実際に会場で販売されているもののようです。さらにびっくり)
まずは、Newtekの編集放送機器TriCasterに驚愕!
たったの6000ドルで、リアルタイムバーチャルスタジオを実現している。
しかも、編集から合成、データ送出まで、この箱一つ。
以前のVideoToaster&LightWave3Dの時もそうだったが、相変わらず、時代を変えるのはいつもこの会社だと痛感。
このTriCasterで、バーチャルスタジオが一気にあらゆるシーンに広がるだろう。
次いで、システム系では、噂のアイシロンシステムを見学。
新機軸のコンテンツ制作者向け廉価版データストレージは、1Uサイズで2T、700万円前後くらいか?
正直高いが、機能を考えたら充分安い。この価格帯なら、利益率の低いネットゲームサーバーにも利用できるだろう。
アイシロンシステムは、RAIDと異なり柔軟性が高く、且つ、パリティ保存なので、データ容量もさほど食わない。独自OSを積んで、安全性の高さと速度の両方を実現したシステムだ。
これはまったく新しいシステムだ。
また、機材の実売ブースも充実している。
機材バックがお洒落に進化を始めているのには驚いた。
いくらプロだからって、肝心の発信者側が格好悪いんじゃあしょうがない。こういうのは大事だ。
で。文章が箇条書きなのでおわかりと思うが、実は今、体調が優れない。
実は、昼に食べたエセ和食(エセ中華?)に当たったらしいのだ……
ケバブ風どんぶりと言うことだったが、この手のコンベンションセンター特有のこの手のご飯は、当たりはずれが大きい!(そして大ハズレだった……)
脂汗を流しながら必死に腹痛に耐え、Autodeskさんの日本語デモを何とかやり過ごす。
Autodeskさんは、3DCGと映画エフェクトはSIGGRAPH合わせと決めているようで、基本的にTV向け編集機器の話でした。そして、当然、全製品が高価&ハイエンド!
ただ、全製品が確実に連携してゆく様は、見ていて痛快でしたね。……値段が値段ですから、大手放送局でも無い限り、全機種持っているスタジオなんて、相当に数が限られるのでしょうけれども。
その後、とりあえずホテルに帰り、夕食は抜きでそのまま倒れるように寝ました。
帰りの道すがら見た、あちこちに掲げられた半旗と、911を彷彿とさせるモノレール駅での厳戒態勢が印象的でした。
実は私は日の丸について複雑な思いがあるのですが、その一番の理由は、こうした、ちゃんとした利用がされていない、というところにあります。
地下鉄サリン事件やその他凶悪事件の時に、どれだけの日の丸が半旗になったでしょうか?
恐らく、限りなくゼロに近いと思うのです。
政治家の死でしか半旗にならない旗というのは、国旗として問題があるのです。
我々国民は当然に国旗を愛するわけですが、逆に国旗にも国民を愛する義務があるのです。しかし、日の丸は、まだその義務を果たせるほどの旗になり得ていないのですよね。
これでは、日本国民の中に、日の丸を嫌悪する人が出るのも当たり前なのです。
国民にばかり愛せと命ずるのではなく、国旗やその他国家象徴の側からも国民を愛するようにする努力が必要なのですよね。
ちなみに今日のギャンブルは、ほんの10分ほどで150ドル勝ち。
これで、トータルの負けはなくなりました。というか、コンプ分儲けた形です。
旅も終盤なのに、財布の中にまだまだお金があるのは不思議な感じです。
4/16
NAB初日の日記です。
データをうっかり消してしまい、メモから再生したので、ちょっと読みづらいかも。
朝一番、食事の際カジノを通りかかると、カジノ友達リズがスロットを打っていた。
日の光の下で見ると、結構美人だ。彼女の友人でゲイの男性は、まだ寝ている様子。
私のいかにもビジネスマンというカバンを見て、仕事で来ているんだねえ、とからかわれた(笑)
お別れを言って、NAB会場へ。
そして、この日、NAB会場に早めに着くも、キーノートに間に合わず。会場、メチャクチャ広い!
なにしろ、エキシビジター(出展者)専用の登録窓口の建物があって、そこも外まで続く大行列なのだから笑える。
っていうか、SONYさんとAVIDさんのブースを足しただけで、SIGGRAPHのエキシビジョン会場くらいのサイズがあるんですが(^^;
これを全部見るのは物理的に不可能なので、目立つところだけをかいつまんでみることに決定。
スペシャルセッションチケット、買ったけど、無駄になるかも。
で。
無駄にしないために、10:30からのスペシャルセッションに参加。HP主催のDIGITAL CONTENT:The Race is ON。
有名ヨットマンでもあるHP会長の挨拶とHPの戦略説明の後、ILMのセッション内イベントを開始。
なんと、パイレーツオブカリビアン最新作の秘話!(ただし、ディズニーとの関係上パイレーツの名前が出せなかったようで、スクリーン上では微妙な嘘の名前が付けられていたり、名乗りを上げるシーンでは、「アイムジャックスパ……ぷつっ!」といった感じでわざとらしく音声がぷつっと切れたりする。最後には、ラスボスがクリスピードーナッツになっていたり(^^;)
続いてセッション内イベントで登場したのが、米大手ケーブブルテレビのカレントTV会長。「ビジネスはもちろんビジネスだ。だけど、閲覧数はそのまま我々メディアの力となる。デモクラシーを守る力になるのだ」とのこと、大いに納得。
その後参加したMicrosoft主催のTVランチ(有料(^^;)では、有名番組「Meet the Press」の現役モデレーター(ディレクター兼司会者)Tim Russertご自身が登場。
ジョークを交えた話ながら、911前後の反省も交えた話を展開。いかにメディアが力を付け、政治や大企業を監視しなければいけないのか、そこにメディアの必要性があるという話をする。例えば、政府要人をその住処から引っ張り出して呼びつけ、事前の質問状などを用意されながらも不意を突き、それでもまだ次の要人を呼べるのは、メディアに力があるからだ、という話。911後はその点が失敗してしまった事を反省していた。
NABで出会った日本の大手TV局の方も言っていたが、「日本のメディアは、TV、新聞雑誌問わず、現在明確に政府側の存在」だ。しかし、米国のメディアは明確に違う。(逆に言えば、米国の映画は明確に政府寄りだが、日本の映画は明確に違う)
ただ、私個人としては、日本のメディアも、そろそろ政府側の立場を見直さないといけない時期に来ているのではないかと思う。
笑ってしまうのだが、日本では、たかだか10人程度の零細企業の社長ブログ内容に圧力をかけてくる人間がいる。自分の思っていた事と違うという事で、訂正を求めてくるようなことなどをするのだ。もちろん、そんな訂正は飲めないのだが、そう伝えると、その手の馬鹿は怒り出すことが多い。しかしそうした批判は、言論の自由への侵害そのものであり、米国であれば、そんな圧力をかけた人間は、社会に存在を許されない。
快不快だなどという問題で言論を封じられると言うことなどはなく、何らかの実害が出たときにのみ、その損害を賠償請求できるのが言論の自由というものだ。
これは、日本では、メディアが政府寄りであるべきだという思いこみによるものだろう。
しかし、このネット時代においては、そうした戦略が簡単に明るみに出てしまう。
事実、日本のネットコミュニティ上では、マスメディアといえば政府公報の代名詞であって、信用できないものの代表のような扱いをされているケースが多い。
昨今の日本での新聞・雑誌離れ、TV離れは、そのせいで発生しているのではないだろうか?
このままでは、日本人にネット情報ばかりを重視する傾向が強まり、広告を収入源とするマスメディアが、商売として成立しなくなる日も近いのではないかと危惧する。
実際、米中韓などの新聞やTVの日本語サイトは、日本国内において、大変な人気を博している。ネットコミュニティの議論などにおいても、日本のメディアからの引用は信用度が低く、海外メディアからの引用を重視する傾向が非常に強い(日本の新聞やTVからの引用をしても、「なんだ、○○がソースじゃ信用できない」で済まされてしまう事が多い)。ケーブルテレビでも、海外ニュースの人気は非常に高いものがあるそうだ。
このままでは、そうした海外メディアや海外サイトばかりが尊重されることになるだろう。
そろそろ我々日本のメディアも立場を見直して、政府や権力に頼り切った態度を減らし、社会に対する批判者としての立場を構築しても良い頃ではないだろうか?
肝心の食事内容はどうだったって?
ええっと、まあ、Microsoftさんらしいランチだったなあ、というか……
余り美味しくはなかったですが、見た目は豪華で、量も凄かったです。
高い割には、冷めてましたし、サービスエラーも多かったですが。
午後は、ブースをいくつか見る。
AdobeCS3は、AfterEffectsCS3がスゴイ。
Photoshopとの完全連携の実現や、疑似3D機能の性能の高さは、TV局用のハイエンド機器にも無い特徴だ。ここに来て、ついに、ハイエンド機器の追従とは違った、PC制作環境独自の色が見え始めた気がする。
正直、Adobeさんの今までのバージョンアップは保守的過ぎ、今まで、Photoshop5が事実上の業界標準であったが、これでようやく業界もAdobeパッケージの更新に乗り出すことだろう。
その後、ホテルに戻り、部屋の変更。実は、私の部屋は禁煙のはずなのだが部屋がたばこ臭く昨晩はほとんど眠れなかったのだ。
しかし、ホテルに帰ろうににも、今朝のVA Tec shooting(バージニア工科大乱射事件)の影響で、バスもホテルも沈鬱な空気で機能停止ぎみ。隙あらばみんなテレビを見ていて、仕事にならない感じ。NAB会場も、さすが、全米の放送局関係者がいるだけあって、携帯で情報をやりとりして自分の局や会社に指示を出している人が多数。
会場の外でも、皆が皆あちこちに座り込んで携帯電話をかけまくってている。
なんでも、人種差別の結果アジア人留学生が精神異常をきたし、30人くらいが殺されたらしい。
その後、ホテルの部屋引っ越し作業の後、SONYのジャパンディナーに出席。雑誌ライターをやっていた頃の顔の広さを頼りに知り合いがいるかと思いきや、なんとたったのお一人しかいらっしゃらず。さすがでっかい会社は、数年で担当が変っちゃうのだなあと実感。
SONYさんは、新機軸の液晶マスターモニターに期待。
なお、カジノでは本日40ドル負け。初日からのトータル140ドル負け。しかし、小当たり乱発の乱高下の結果、コンプが70ドル近くも溜まってしまった。
会社払い扱いの宿泊費に、個人のコンプが混じると話がややこしいので、使い切らねばならない。
コンプで、一人寂しくフォーリーズバージャーを見る。
私の座席を占領していた中国人二人とケンカしつつの観劇と相成った。
中国男性二人は、この手のショーになれていない共産国らしく、トップレス女性の出ないシーンにはまったく興味を示さず、出た瞬間にめがねを上げて必死で食らいつく。言いたかないが、これじゃあ、ますますもてないだろう。
フォーリーズは、幕間劇と毎年更新される劇の内容が売りのようだが、幕間劇にラスベガスの有名人、Michael Hollyがいた。この人、日本のマギー史郎と芸風が似ているため、日本にはあまり紹介されないのだが、ラスベガスでは知る人ぞ知る有名ジャグラー。ボーリングの球とM&Msを混ぜた難易度の高いジャグリングを、冗談を交えてやってのける。
フォーリーズの劇自体は、「アメリカで一番エロい劇」という謳い文句だったので、女性蔑視のエロかと思いきや、なんと、女性の美と権利を高らかに歌い上げた傑作だった。
ラスベガスに来るのであれば、必見の作品です。
ええっと、まあ、看板に偽りありで全然エロくはないんで、そっちに期待されても困りますが。
コンプによるチケット購入は二人分ずつのセットになるため、さらに、水曜の午後4時からマジックショーを二人分予約。18日は忙しい日だけに、下手をすると、これも、一人寂しく見る羽目になるのだろうか(^^;
ついでにコンプでTシャツもゲット。
それでもまだ、コンプが24ドルも残った。
こっちにいると、正直、この手の事件が起きた後の銃に対する日本の反応の方は、ヒステリック且つカルト宗教的で異常に見えますよね。(騒いでいるメディアを見ると、実際、宗教系なのかな?)
問題はどうしてこうした事件が発生したのか、その背景と事件の再発防止、被害者のケアであるはずなのに、単に銃を封じようとして終わっちゃう。
でも、長崎の事件を見て判るとおり、銃を封じるなんてこれだけ規制の厳しい日本でだって出来ないんですよ?
もし銃を完璧に封じ込められても、根本の解決がなければ、斧かチェーンソーか知らないけど単に武器が別のものになるだけでしょ?
結局、こちらで話題になっていると日本メディアで報じられている銃規制の話も、日本系のメディアが大統領記者会見で話題を振っただけのようですし。それで銃規制の話題が高まっているなんて言い張るのは、捏造に近いのではないかと。
ちなみに、メディアの先輩に教えて貰いましたが、こちらの身障者の方の多くは戦闘負傷者で、そのため身障者の人権意識も発達している、ということです。
"Liberty is NOT Free"
こういうときにこそ、この考え方をちゃんと理解できているかどうかが試されますよね。
国民個々人一人一人の意識の問題の方が大きいわけで、ただ他人任せに余所の国の指示通りに自衛隊を送ればいい、ロボットのように日の丸を振って右翼的なフレーズを馬鹿の一つ覚えで口ずさんでいればいい、ってもんでもないのですよ。
結局VA Tec(バージニア工科大学)のこの事件、当初は痴情のもつれと言われてきましたが、結局、ヘイトクライム(人種差別を原因とする犯罪)の様相を呈してきましたね。
どうも、犯人の韓国人男子学生が、周囲の人種差別的圧力で別れさせられたのではないかと言われています。
バージニア州は、米国東部にあるWAPS(ホワイトアングロサクソン)の多い地域で、人種差別意識が根強い地域。
最近でこそ、一見人種差別が減ってきたように見えるのですが、実はその根は深く、特に、結婚や性的関係の話になると、白人の純血云々を言い出す輩はまだまだ多いのです。
それで、周囲に絶望して皆殺しにした挙げ句、自分も死んだのではないかという説が出てきています。
これを受けて、ヘイトクライムの拡大を恐れたVA知事は非常事態宣言を出したようです。
昨晩うっかりミスで日記を消しちゃったので、気になる現地情報でも。
まず、誰もが気になるVA Tec銃撃事件ですが、これは本当にみんなショックを受けています。
ハウスメイドさんも、バスの運転手さんも、気がつけば車内テレビや客室のテレビを付けていて、仕事になっていません。
ラスベガスは事件現場からは相当に遠いのですが、それでも、この事件は多くのアメリカ人の心を強く痛めている問題のようです。
ただし、日本の主要マスコミの言っているように、それが即銃規制の話題につながっているかというと、答えは確実にNO。
道具は悪くない、というのがこちらのマスメディアや、私の周囲の反応です。(一体誰が、銃規制の話が盛り上がっているなんていうデタラメを日本メディアに流したのやら?)
ちょっと海で事故があっただけで即ボートやヨットの規制強化につながってしまったり、遊具で子供が怪我をしただけで遊具が撤去されてしまう日本とは、確実に土壌が違います。
例え今回のような犠牲を払っても、それで自由を侵す訳にはいかない、というのがこちらの多くの人の考え方のようです。
そもそも、市民が武器を持つのは、外敵の侵入や政府が悪政を働いたときに、革命を起こすための正当な権利だというのがこちらの意識なのです。
日本政府はそうした革命権を認めておらず、自らの行っている刀狩りの理由が必要なので、こうしたアメリカの一般的な意見を紹介しづらいのでしょうけれども。
以前も書きましたが、本来、「自由」というのは、矛盾や醜い部分を多分に含むものなのです。自由を手にしたからといって、それが決してバラ色の人間生活を指し示すものではなく、むしろ、各国国家に歌われているように、マルコムXが叫んだように、「自由」とは、本来、血まみれで汚れきったものであるのです。
しかし、戦後の進駐軍政策による「自由」という存在の美化のため、日本ではこのことが理解されていないように思えます。
わかりやすく言えば、例えば、長崎市長銃撃のような事件は、米国では起こらないのです。
なぜなら、誰もが銃を持つ社会では、銃撃による示威なんて言うモノが成立しないから。
被害者側も銃を持っている可能性が高い以上、米国で発生するのはケネディやキング牧師のような、あくまでも直接の利権に絡むストレートな暗殺であり、目立つ一人を殺すことによって社会全体の言論を封じ、自らの権力をアピールしようなんていう方法は、取れないのです。これは、銃社会の持つ利点の一つです。
実際、ケネディ暗殺も、キング暗殺も世論は犯人の意図したであろう方向とはまったく逆の方向に流れています。しかし市民が銃を持てない日本の場合、こうした犯罪は、確実に世論に犯人の思い通りの影響を与えます。
結局、銃社会じゃないと言い張っている日本でも銃撃事件が起こったように、悪い奴らはどこをどうやったって銃を手に入れるわけで、となると、市民側が銃を持てないのは非常にまずい、という理屈も成り立つのです。
無駄話その2。
SONYさんのジャパンディナーにお邪魔させていただいての衝撃は、結局、SONYさんですら、ブラウン管から手を引いてゆく方針らしい、ということです。
現在なら、液晶やその他の技術で正確な色味と即応性を実現できるということのようですが、古いクリエイターとしては、なにやらもの悲しさを感じます。
ちなみに、大先輩曰く「入国審査は”NAB”で充分通じるはず」とのこと。
でも、今回のLAXでは担当官も周囲の係官も知らず、コンベンションの内容を説明するのに四苦八苦でした(何せ初参加ですので(^^;)
若い人のいる時だったら通じたのでしょうか?
それともこちらの出入国履歴の怪しさから、知らないフリ???(これは大いにありそうだ……(^^;)
どっちにしても、かなりメジャーっていうことですね。
ちなみに、例のように例のごとくですが、NAB日記は所詮日記なので、間違い・思いこみも多々あります。
その点突っ込まれても「まあ日記ですから」の一言で済んでしまいますので、ご了解くださいませ。
ビジネスなどに情報を利用の際には、くれぐれも、必ずご自身で裏を取ってからお願いいたします。
ここで言うところのNAB(National Association of Broadcasters)とは、米国放送協会が主催している世界最大の放送機器展で、毎年4月にラスベガスで行われている大会を指しています。
このNAB。かつては夏に開かれるCG学会の年次総会SIGGRAPHと双璧を成すと言われていたのですが、SIGGRAPHの方には、その知名度故に内紛が絶え無いという問題がありまして(去年も年次総会開催中にSIGGRAPH中枢グループメンバーからWebに批判文書が掲げられ、大騒ぎとなった)……。
結果、SIGGRAPHでは企業を軽視する傾向が強まってきてしまったため、数年前から徐々に企業イベントがNABに移動し、今では事実上、この手のコンベンションではNABがオンリーワンの存在となっています。
SIGGRAPHの企業軽視の問題については、私も現地やメールで何人かの学者とやり合ったのですが、正直、現状認識の甘い、恐ろしい回答ばかりです。下手をすると、「私は企業を無視してきたからここまでに成れたのだ」とか、「学問の世界を取り戻す健全な動きだ」なんて言い出す輩までいる始末。(酷い人になると、SIGGRAPHを日本のコミケを例に挙げて比較をする人まで出始める始末。 おいおいおいおい!いくら何でもそりゃ酷い扱いでしょ(^^;)
で、その手の批判を読み聞くと、結局、SIGGRAPHが世界最大の学会となった理由が、”企業”と”アーティスト”という本来学会に無かった2大勢力を受け入れたことにあることが、今やすっかり抜け落ちてしまっているんですよね。妙な宗教の論理も跋扈しているようですし。
もちろん、これも結局は米国の話ですので、米国特有の大きな揺り返しがあると期待したいのですが、とりあえず我々デジタル映像系企業人にとって、今現在のSIGGRAPHがNABに比べると余り興味の持てないイベント・学会と化してきてしまったのも事実でして。(人数も、前回ボストン大会では……)
で、そんなわけで例年やっていた弊社Webサイト一番の人気コンテンツ”SIGGRAPH日記”もイベントを移動して、今年からのCG旅行記は”NAB日記”なのです。
もちろん、とりあえずしばらくの暫定措置で、SIGGRAPHが盛り上がりを取り戻したら、そっちに復帰の予定です。(私も伊達や酔狂で大学院に通っていたわけではないので、やっぱり、学問とビジネスとアートの融合という夢は、捨てきれないんですよね……)
そんなこんなで、4/14、会社や家族には、妙な宗教と泥棒と事故にだけは気をつけるように告げ、日本を出発!
実は、私もNABへの以降を決定したのはかなりギリギリだったので、飛行機が取れず、やむを得ずSQ12でLAXに移動。で、翌朝早朝一番のUS118便でLASに移動です。
で。
やっぱりというかなんというか、入国審査の時に、NABという言葉は通じず、パンフレットを出して熱弁をふるい、結果、入国審査官のおっちゃんには私の酷いオーストラリア訛りが馬鹿ウケし……要するに、多少難儀しました。
例年のSIGGRAPHならば一発で理解されるのですが、やはり一般への知名度という点ではNABはまだまだなんですよね。開催規模は、すでにSIGGRAPH総会の3〜4倍なんですが。
で、そんなこんなでチェックインしたLAXの空港ホテル(Four Point LAX)での食事。シェフのお薦めが格安だったので、それを選択。
なんと、プライムリブステーキ。これで20ドルは安い。
で、続いて、シンガポール航空で買っちゃった時計。AVIATORの分際で、なんとクウォーツでした。トホホホホ。
で、ホテルでも、私の言葉が馬鹿ウケ。どうしても、See youがシーヤ!になっちゃうし、Dayをダイって言っちゃう。基本的にね、という意味でバイシクリーって文頭に付けちゃうし、何かというとアリトルビットと言ってしまう。ヨットで、スティーブ師に付いて20日間密着していたのが、ここに来て良くも悪くも効いてきたようです。
ホテル窓口のお嬢さん曰く、たどたどしい様に聞こえる日本人の言葉を「ああ、日本人は難しい言葉の違いで大変だねえ」と、真剣によくよく耳を傾けて聞いてみれば、実は結構普通に訛りまくったオージーイングリッシュだったというのが、不意を突かれて結構笑いのツボらしい(^^;
これは、直さねば……
そして本日、NAB前日。
この日の宿泊は、トロピカーナ・ホテル。
明日以降は、まあ、明日は明日の風が吹く、ということで(^^;
で。さすがは一度倒産したUS航空だけあって、しっかりちゃっかりLAS空港でロストバゲッジの後、根性でバッグを探し出し、何とかホテルにチェックイン。なんと、バッグだけ一日早く送られていたそうです。ってことは、本当は昨日の便も空席があったんじゃないの?(^^;
LAS空港では、本当に、空港のあちこちにスロットマシンがあることに驚愕。さすがはアメリカ、懐が広い!
時差ボケで辛い中、NAB開催前日のイベントは、バッヂの交換と、米国政府主催の食事会でした。
さすがに世界最大のコンベンションだけあって、会場は異常に広く……(パノラマ風に合成してみましたが、あまりのサイズによく判らない状況に……)
いや、こりゃまいった。
スペシャルセッションチケットを買ったのだけど、無理せずに無料のエキシビジョンパスだけでも充分だったかも。
米国の中小企業が揃った食事会では、なかなか面白そうな機材が多く見られました。
中でも当たりは、DV用のプロップター(カンペ装置(^^;)。
なんと、ユニコード対応なので、日本語もいけるそうです。
明日からのコンベンション本番で、詳しくお伝えします。
ちなみに合間合間にやったスロットは、最初にいきなりドカンと150ドル勝って、その後、250ドル負け。トータル100ドル負け。
その隣では3000枚(1000ドル)当てていた人がいたりして。とほほほほ。
ビギナーズラックは、長く続かないものです。
そもそも、美人のお姉さんと知り合いになって、少し下心込みで打ったのがいけない。いや、もっと言えば、その後で、うっかりマティーニを注文してしまい、席に届くのを待ちながら、さらに負け続けたのがいけない……
要するに、煩悩に負けたのですね、ハイ……
明日は15分刻みのスケジュールなので、これが今回最後のギャンブルになるかも。というか、もう最後にしたいな、ウン。
明日以降は、メジャーどころはメジャーマスコミさん各社に任せ、一般参加者の視点で、マイナーどころ・将来の可能性があるところを中心にお伝えしようと思います。
ついでに、カメラ(ミュー720SW)とバイオ(SZ90)、復帰!
これで、ガリゴリ仕事に遊びに打ち込めます。
カメラはシャッターと起動の不良、バイオはヨットでバラバラになった(無理矢理私が現地で再組み上げした)のとバッテリー不良の修理でした。
修理費は、AMEXカードの保険で落ちる……と良いなあ。
今日は、朝一番の選挙の後、犬の狂犬病予防接種に半日、その後、妻を船に連れて行く(妻接待?)に半日。
そんな一日でした。
船の方は、最初無風でせっかく風が吹き始めたと思ったらでっかい暗雲がやってきていたので、妻連れで雨のセーリングというわけにも行かず、全機走でした。
選挙結果は、う〜〜ん。
そのまんま東で危機感を持った自公が組織票を固めて競り勝った形ですね。浅野さんの古くささもマイナスでしたし。吉田万造一本で野党がまとまれば楽に勝てた戦いだったのでしょうけれども。
日本の政治はアメリカの2年後をおおむね忠実にたどりますから、予想通りといえば予想通り。
で、選挙が終わったから書けますが、東京オリンピック招致、成功するの?
米国とブラジルを相手に、落ち目の日本に勝算があるとは、正直思えないのだけど。
海の側から見ると埋め立てばかりで、とても、ヨットマンを売りにしている知事の方策には見えないんですよね。その点オリンピック委員会から突っ込まれそうで。
本日は、昼からヨットにてセーリング。
とはいっても、ほとんど無風で、ほぼ機走状態。
実は今回、無風でも出たのには理由がありまして!
そう、実は海王丸が東京湾奥にアンカリングしているんです!
一昨年の廃船同然の姿から完全復帰し、その優美な姿を浮かべる太平洋の貴婦人。
やはり美しい!
カメラが携帯しかないため、写りが悪いのが残念ですが、ほお、とため息が出る船です。
ちゃんとアンカーも効いている様で、何よりです。
で。ぐるっと海王丸を回って、マリーナに帰航。
本日のイベントもおしまい。
ゲームシナリオの制作もたまっているし、さあ、帰って仕事をするかな、と思った、そのときのことです。
マリーナのS主任から「これから釣りに行くんですが、行きますか?」と誘われたのは。
そこは、自称まじめな映像職人の私。最初は仕事があるからと断ったのですが……
「今日は、クロアナゴを釣りに行くんですよ」
という一言で、方針変更。
夜釣りですよ、夜釣り!!
さっきまでの4ノット5ノットでうろついていたエリアを、30ノットの快速でかっ飛ばしてゆきます!
いやあ、ヨットも良いけど、ボートも良い!
他のヨットのオーナーさんとも、いやあ、別世界ですねえ、と世間話。
ヨットもボートもお互いいいところがあるわけで、やっぱり、食わず嫌いは良くないのですよ。お互いにこうやって乗れば、良さもわかるというもので。
うちのマリーナはヨットとボートのオーナー同士の仲が良いので有名なのですが、その秘訣は、こうしたマリーナ側の企画の交流の活発さにあるんですよね。
あちこちのマリーナを見ていますが、本当に、水質以外は世界一のマリーナだと実感します。
で、釣果はというと、マリーナ船団全体で40匹〜50匹ほど、私の乗ったマリーナ所属艇だけでも相当な数が上がっていました。
私自身も、5匹釣り、うち2匹をリリース(というか、1匹はタモ取り失敗。。。)
で、クロアナゴとはどんな魚かといいますと!
こんな奴らです。
でかいですねえ。
取り合えず、明日のマリーナイベント用に派十分な数があるようなので、自分用に一匹を持ち帰りました。
で、こいつを、思い切って頭と尻尾を切り捨てて、内臓を取り、軽く湯がいてから流水で水洗いをしてぬめりを取ります。
クロアナゴはまずいと評判の魚なのですが、実は、頭や尻尾を取り除いてからちゃんと下ごしらえをすれば、脂が多くって、なかなか美味なのです。
まずいという人は、おそらく普通のアナゴのノリで、尻尾を食べたのではないでしょうか?
ほら、こうなると、臭みもぬめりも取れ、おいしそうな大アナゴの完成です。
後は味付けして焼けば蒲焼、煮付ければアナゴの煮物です。
ちなみに消火器があるのにわざわざバケツを買ったのは、3年後以降の消火器の使い回しを考えてのこと(^^;
消火器は5〜6年くらいは使えるものなので、次回船検ではバケツで通して、実用を消火器にするつもりなのです(船検上消火器は5年で効果が切れるので、実際には使えるのに、3年ごとにある船検のたびに買い換えなければいけない仕組みになっている。せこい仕組みだ)。買い忘れが得意技のため、次回船検でバケツが無くって落ちるなんていうみっともないことを防ぐために、今回購入しました。
船検準備として、とりあえず、火セン(ロケット砲)1発、消火器1本(船検上はバケツでいいのだけれども実際の消火はこれじゃないと無理。前のものがさすがに10年前ので怪しいため購入)、紅炎2本、人数シール1枚(6人乗りのシールが貼ってあったけど、実は8人乗りであることが判明したため)、桜マークつき赤バケツ1つを購入。ついでに上架に備えて、ジンクも購入。(エンジンジンクは、今度やるエンジンオーバーホールでついでに代える予定なので、放置)
消火器は、船検上バケツで済ませて普通の消火器を買うのが通のやり方らしいが、元々船についているフックの形状や位置が船検消火器向けなので、エエイと船検対応を購入。船検用のは、最近、突起も無くってデザインも格好いいしね、うん。中身一緒で値段3倍だけど。
これで船検に通れば、晴れて、日本一周が可能になります。
とはいえ、まずはバウスプリットとチェーンプレートを直さないと、危なくって風の強い日に乗れないヨットという自己矛盾を抱えたままであるわけですが(^^;
■邦人2人乗りヨット、グアム沖でSOS(読売新聞 - 04月03日 20:51)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070403i413.htm
こちらのヨット事故、昨日のうちに無事救助されたというお話があった。
予想外の台風の発生、進路の狂いによるコース直撃と、不幸が重なったゆえの事故だったようだ。大自然の前では、人の計画など何の役にも立たないことを痛感する事件だ。
艇体放棄という結果ではあるようですが、まずはご本人たちがご無事で何より。
まずはぜひ、つまらない世事は考えず、ゆっくりと休養をとっていただければ、と切に願う。
で、無事が確認されてようやく書けることがある。
ヨット系掲示板での、この件を利用したカナダ在住の日本人老人の書き込みについてだ。
その書き込み内容を端的に言うと、事故にあったヨットは彼のサポートしているヨットだからきっと無事で、「いかに自分が偉いかを書き込んでいる連中」(前後の書き込みから見るに、どうも私やそのRYA日記に感想を寄せてくれた方々のことを指していると思われる)にはサポートはしてやらん、というものであった。
まあ、個人がサポートするしないは当然本人の自由であるから、これが、台風離脱後(あるいはせめて救命後)の話であったのなら、まあいい。
恐ろしいのは、これが被害者2方の生死がまったくわからない状況の時に行われた書き込みである、ということだ。
現に台風にぶち当たった船に対して大丈夫だろうなどと言い放つのは無責任極まりないし、それが彼個人やお仲間数名のサポートでどうにかなるなどというのは、妄想もはなはだしい。挙句、それを誰かに適用してやるだのやらないだのというのは、これは、間違っても人の命が懸かっている状況で口走ってよい話であるはずが無い。
率直に言うが、他人の命すらもダシにして持論を通そうとするその態度には、あきれ果てるのを通り越して、吐き気すら覚える。
実のところ、彼が件の書き込みをしたときにはすでに救助活動が開始されており、彼が思い描いていたような自力での脱出などは望むべくも無かったのだ。
その点をほかの方に指摘されると、なんと、台風の発生を知らなかったという。正直、あきれた自称サポーターもいたものだと思う。(しかも、救助から24時間たつ現在も、どうも艇体放棄を知らずにいるようだ。すでにニュースにもなっているというのに!)
これでサポートをしているだの、アマチュア無線は心強いなどといわれても、説得力がまるで無い。
つまり彼の「サポート」なんてこの程度のものなのだ。
何の役にも立たないとはいわないが、少なくとも、生命の危機に影響するようなものではないのだ。
そもそも、アマチュア無線は、彼の私物ではない。
公共の電波を使う趣味である以上、どんなネットワークであれ、誰の私物にもなりえない。
それを誰かに使ってやるだのやらないだのというのは、勘違いもはなはだしい。
アマチュア無線は電離層反射を使って通信を楽しむというその仕組みからして通信が保障されておらず、また、どこの誰にもワッチの義務が無いため、はじめから救命用にできていない。
これは、彼が情報をつかむのが遅れていることからもはっきり判るとおりだ。(そもそも、カナダとの時差を考えると、本当に自称するほど頻繁にアマチュア無線に参加しているのかどうか怪しいと私は踏んでいるが)
また、名前のとおりアマチュア無線なので、彼が私に対してサポートをしないなどと警告しているように、個人の判断によって、伝達そのものが妨害される危険性もある。(法的には、緊急通信は伝達義務があるが、このようなタイプの老人をはじめとした人物たちには、無意味だろう。事実、アマチュア無線では、有名人・有名団体の偽局や、偽の救難情報なども実に頻繁に発生する)
もちろん、アマチュア無線には、故多田氏が作られたオケラネットのような、素晴らしいネットワークもあるようだ。ただ、これは決してこの老人のような個人の所有物ではないし、やはりアマチュア無線であるがゆえに、これだけにすべての連絡を任せて命を預けるような航海をして良いというものでもない。
数年前、アメリカの大マリーナ、マリナ・デル・レイで聞いたが、日系の人物で、サポートと称して日本から来る船来る船をかぎまわり、知りたくも無い地元情報を押し付けようとするために、避けられている人物がいるという話を聞いたことがある。そのため、日本からのヨットは、せっかく長期観光ビザを苦労してとったにもかかわらず米国滞在が短いことが多いのだそうだ。
せっかく人生に一度の大冒険に来ているつもりなのに、命がけで太平洋を越えたとたん、ツアーコンダクターの面をした老人がしたり顔で待ち構えているのでは、それは興ざめだろう。
話を聞いた当時はわからなかったが、ひょっとしてこれは、彼のことではないかと思う。
もちろん、彼に助けられたという人物は多いだろうし、その功績を否定する気はない。しかし、それを必要としない人にまで押し付け、挙句、自分に逆らう者を許さないというような自我の肥大を招いているのだとしたら、これほど悲しいことは無い。
しかも、こちらはRYAとはいえ、たかがコースタルスキッパーという2級の資格を取っただけのことだ。経験豊富を自称する人間が、倍も年が違う小僧がその程度の資格を取ったことを気に食わずに嫌がらせをするということ自体、正気を疑う。(老人は、私の偉そうな態度が気に食わないのだ、などと説明して自己正当化を図っているが、ヨットマスターならばともかく、たかがコースタルスキッパーで威張る人間がどこの世にいるというのだ? そもそも、相手が偉そうだから嫌がらせをして良い、などという法はどこにも無い)
このような気持ちの悪い老人がカナダからわざわざやってくるような(しかも寒気のすることにそれを歓迎する一群までいる)腐臭の漂う世界になってしまっているから、日本では誰もヨットをやらず、皆ボートに移っていってしまうのだ、と真に思う。
この問題は、以前にも他の方が指摘した問題と、大きくかぶる。
名著「さらば日本マリン熱―もはや「遊ぶ海」はない」(徳岡 良介 ダイヤモンド社 (1993/01))に書かれた内容そのものの問題だ。
15年弱の年を経て、まったく進歩の無いヨットの世界の状況には、絶望すら覚える。
かろうじて、ボートのほうは少しづつ改善している様子なのが、救いといえば救いなのかもしれないが。
船検の時期なので、JCIにいろいろと問い合わせをしました。
一番驚いたのは、無線設備周りの変化ですね。
正直、かなりフレキシブルになってきています。
で。
沿岸船検に使える(沿岸で火せん1本の代わりになる)携帯は、DOCOMOだとMOVAだけ、AUは全部OK、ソフトバンクは3G以外のモデル、とのこと。
要するにAU以外は旧型モデルじゃないとダメという話でした。
実際にどんどん実験をして、使えるモデルだけを残している感じですね。
なんだかんだ言って、バブル期のマリーナ不足の時期が異常すぎただけで、案外正常化しつつあるんですよね、日本のボート事情も。
とはいえ、海上保安庁の天下りと他国に比べて異様に厳しい取締りを何とかしないと、まだまだ正常とはいえないわけですが。
本船と小型船舶を分けて、小型船舶には点数制度を導入して前科付きでは無くし、その代わりにバンバン捕まえる形にするのが一番安全性が高く、誰もが納得する形になると思うのですよね。
天下りのほうの弊害は、いっそ桜マークの申請方法を緩めて、誰かが一度検査を通した市販品については形式認証にしてしまって、HP上などで情報公開をする形とかができれば、だいぶ解消されると思うのです。
あ、そうそう、ちなみに今年のエイプリルフールは、特に何もなしでした。
というか、自宅で仕事をしているうちに午前中が終わっておりました。
マリーナの先輩のボートのお邪魔して、本日、運河からの花見をしてまいりました。
いやあ、最高ですね!
オーストラリアの大海原も良いですが、こういう運河も負けてはいない楽しさがありますね!
カメラが壊れていて、写真が撮れないのが本当に残念です。
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